2019年、感想記事四つ目になります。

長らくお待たせしました。いぶそう6巻のあとのお話、7巻の感想記事です。

いぶそう7巻表紙絵




今回は異世界迷宮の最深部を目指そうの第7巻の感想記事です。
1~3巻が第一部、4~6巻を第二部と見立てると7巻からが第三部になります。

といっても7巻は6割ギャグ、2割戦闘、2割シリアスと6巻までとは一転してサイドストーリーっぽいノリになっています。ローウェン編の涙を返して>< と言わんばかりに別の意味で涙が出そうになりました。主に笑う意味で。



感想を書く前にどちらかといえばこの感想記事を書いている自分自身に対してになりますが、いくつか疑問が浮かんだので少し振り返ります。
というか長いこと経ち過ぎて忘れた部分がいくつかあったので。
こういう時にkindleなどの電子書籍のキーワード検索って便利だなぁと思います。


Q1.ティーダに斬り落とされたはずのディアの腕はいつ復活した?
A1.2巻より、

 ディアの病衣から覗く義手が、僕にそう決意させる。
(2巻、No.631-632より引用)

彼女の右腕が義手であることは、事前にラスティアラから聞いている。
(5巻、No.2025-2026より引用)

腕が復活したのではなくて、ずっと義手なのでした
ただ挿絵で右手もパーにして地についているポーズの挿絵が4巻にあり、7巻で右手をグーにしている挿絵があるので、義手といっても神経を使って動かすことができるタイプなのだと思われます。
義手って色々タイプがありますからね……先入観で動かせないものを真っ先に浮かべちゃったのです。ちなみに斬られた右腕は2巻でアルテイ曰く、迷宮に呑み込まれたとあるので再びくっついたりする展開は多分無い……のかな?


Q2.マリアの両目は3巻で喪われているが、いつ義眼になった?
A2.4巻より

いま、マリアの両目は『義眼』になっている。
(4巻、No.65より引用)

とあるので4巻の時点で既に義眼があてがわれていた、ですね
よくよく見返すと4巻でマリアと添い寝するシーンでマリアの瞼が少し開いていますね。


Q3.感応ってどんなスキルだっけ?
A3.6巻より

「これがスキル『感応』。空気や魔力といった、この世の全てを感じ取る力らしい」
(4巻、No.3888-3889より引用) 


Q1、Q2は素で忘れてました。
大事なのはQ3、感応について。
どうしてかって7巻を読むと感応って危機管理能力の向上と錯覚しそうになるんですよね……主に別方面で。



6巻までを軽く振り返ると、パリンクロンに色々酷い記憶操作洗脳操作を行われ、無事に解けたあとでローウェンとの戦いを終え、大劇場船ヴアルフウラを脱出してリヴィングレジェンド号(ラスティアラが命名)で船出に出たのが6巻まで、ですね。

目的地はパリンクロンがいるであろう『大陸』。
渦波君は《コネクション》があるので、直接迷宮まで行かなくても迷宮にワープできます。
要するにポータルポイントですね。
ですので7巻の迷宮探索は船と迷宮を行き来することになります。
しかも《コネクション》で指定できるのは複数可能なので、7巻は懐かしい面々も出てきてプチ同窓会と化しています。

6巻から7巻を読むのにかなりの期間が空いてしまいましたが、むしろそれがプラスに働いた気がします。なんだか温かい気持ちになりました。



それでは7巻の感想に参ります。

まず7巻って精神衛生上ではとてつもなくアレSAN値直葬)なのですが、2巻の次くらいに終始平和に進むなぁと思いました。そりゃ途中水没してヤバい状況になりましたけど、渦波君はココまで進みましたし、機転や『???』もあって直ぐに乗り越えられそうって安心感があったんですね。

あと6巻までから読むのに期間が空いたことにより、渦波君ってそこまでラスティアラのこと好きだったっけ? って思いました。

そりゃ2巻からの3巻の流れであれだけのことをしでかしていますし、特別な気持ちを抱いていないことは無いと思いますけど、ラスティアラってそこまで恋愛レースをゴールしていたっけ? と違和感を抱きました。

とはいえ、他のヒロインに対する気持ちを少し整理すると、

渦波君→ディア:大切な戦友(相棒)
渦波君→マリア:妹の陽滝に似ている大切な子(元奴隷)
渦波君→スノウ:大切なパートナー
渦波君→リーパー:大切な親友

ってことで良いんでしょうかね。
こうしてデータとしてまとめると、確かに渦波君がラスティアラ以外のヒロインに向いているのって恋愛感情じゃなくて親愛感情なんですよね。

そういえば期間が空いたから浮かぶ疑問なのかもしれないんですけど、渦波君のフルネームって相川渦波、妹の名前は陽滝ですよね。

相『川』『渦』『波』
陽『滝』

……出来過ぎかな? なんかあるよなぁ絶対って勘ぐっちゃいます
渦も波も別に海が無くても可能ですから、全部淡水関係でまとまるんですよね
……海に川や滝は無い……ですよね? 水流もとい海流はありますけど。
というか前も似たようなことを書いた気が……。



7巻は6巻まででパリンクロンとの因縁以外に割と決着付いたからか終盤以外なんというか『軽い』です。
なんせ7巻の前半って渦波君のヒロインカウンセリングですからね。
リヴィングレジェンド号が速攻で沈没しそうな死亡フラグ撒き散らしまくってて抱腹絶倒しました
なんで一時的だろう平和が戻ったのに渦波君の地の文シリアスで溢れているの……。

あと『感応』が上でも書いたとおり危機管理スキルと化しています。
確かに渦波君は『???』の兼ね合いもありますし、感情を刺激し過ぎるのはとても良くないです。良くないんですがどうしてこう地雷原を歩いているみたいな感じになるんでしょうか。真の意味で渦波君に安息の日々は戻ってこないんでしょうか。

特に笑ったのは指輪のくだり
そりゃ左手の薬指は結婚指輪になりますし不味いでしょうよ。
でも指輪をプレゼントするという特別性を忘れているだなんて一周まわってうっかりさんになっちゃっていますね。
精神摩耗し過ぎてHAGEそうで心配です。
あとメディックさん(ラスティアラorディア)渦波君に胃薬を与えてください。遅かれ早かれ吐血しそうで怖いです。

ローウェン『成仏』しちゃいましたけど、まさか渦波君の心の情景描写という意味合いで再登場するとは思いませんでした。いや、意思は受け継ぎましたけどそういう方面で出てくるとは思わないですよ。もっとこう……カッコイイ戦闘場面で復活するなどして欲しくてですね……。



戦闘方面もそうですけど、今回渦波君クラフターとしての真価は発揮してもそれ以外の部分は殆どヒロイン勢に喰われちゃったなぁって思っちゃいます。
特にマリアはともかくディアが底上げされる展開はビックリしましたね……そりゃ魔力のステータスは高かったですけど、こういう活躍来るかぁと。

そしてディアが女性だと認識される場面がありましたけど、なんか不安ですよね。
傍点を付けて強調していますし。今までパリンクロンに洗脳されたり認識を変えられたりって前例がありますし、8巻以降不安ですね……。



不安と言えば少し話が前後しますが、千年前についての話が最後らへんで出てきますが、ティアラはラスティアラとリンクするのは当たり前として、使徒シスってぶっちゃけディアとリンクしますよね。こういう扱われ方していますし。
ディアのフルネームはディアブロ・シス、です。

「確か、使徒シス様は女性……だったよね?」
(7巻、No.3056より引用)

スノウがディアに対する台詞ですが、この『使徒シス』はディアが神の代行者という扱いを受けているからです。

 神父は俺を『使徒』と称し、崇拝した。
 使徒というのは、この大陸の主教になっているレヴァン教からすると、神の代行者 にあたるらしい。
(1巻、No.2820-2822より引用)

これとは別に、千年前に『使徒シス』 が存在します。
ただし、

 俺が五才となる頃には、奇跡をもたらす存在として村中に知れ渡っていた。そして、村の伝説にちなんでシスと呼ばれるようになった。
(1巻、No.2823-2824より引用)

とありますので、ディアの名前が偶然使徒シスと同じなのではなく、使徒シスと同じ名前をあてがわれた、が正解なんですよね。ディアボロは悪魔を意味する単語ですし、いわゆる後付けなのです。
 
しかし無関係とも言ってられないんですよね……。

「よろしい! ならば、ここに『使徒シス』と『始祖カナミ』の契約を認めるわ!  今日から私たちは盟友よ! ただの言葉だけではなく、『魂』と『魂』が運命の 糸によって結びついた。どれだけ離れようとも、何度生まれ直そうとも、私たちは『 呪い』によって巡り合うことでしょう。そして、このときより君たちには栄光が約束 される。『使徒』と契約するとは『聖人』となること。救国どころではなく、救世 の英雄――いえ、英雄を超えし聖なる存在として名を残すことになる! そして、『 聖人』を得たことにより、私は他二人の使徒よりも一歩先へ進むことができる!  ああ、素晴らしい! 本当に今日は素晴らしき歴史的瞬間だわ!!」
(7巻、No.3459-3465より引用)

ってあるんです。
渦波君が見ている夢の中での話ですけど、いやこれ夢じゃなくて過去にあった出来事もしくはそれにかなり近い出来事でしょ……。
ってことは渦波君は千年前の始祖カナミと同一人物って見立てるのがベターです。
さらに始祖カナミの目的が陽滝を助けることであるならば、陽滝もまた千年前の因果に関わる人物なのが確定します。

しかもこのあと、始祖カナミは他の二人と敵対しますので、『今』の関係性と不一致します。よってラスティアラとディアと敵対する展開があるのかなぁ……って思ったんですけど、よくよく考えるとこれ、4巻~5巻がぶっちゃけ敵対関係にあったようなものですよね。ってことは千年前に起こった出来事がそのままなぞらえられているのかなって勘ぐっちゃいます。ただしこれが正しいとするならば、渦波君死んじゃうんですが……。



ローウェンもティーダもリーパーも千年前に縁がある人物です。
全部千年前に繋がってくるんですよね。じゃあどうして千年経ったあとで『現在』の話が続くんだろうってことにもなってくるので益々先が怖いですね。

7巻のシリアス2割って新キャラのハインと千年前周りなんですよね。
言ってしまえば7巻って8巻に対する前座的扱いなんだと思います。
あれだけ期待値上げさせる地の文、台詞の数々が8巻でパリンクロンと決戦が始まると示唆しています。

パリンクロンがティーダの魔石を飲んでいる以上、パリンクロンが偽りの幸せ云々、そして渦波君に対して固執していること、渦波君の知らない渦波君を知ってそうな素振りがある以上、パリンクロンもまた千年前の関係者なのかな……って予想します。
ただしこのまま仮定を進めていくとパリンクロンの年齢が千歳以上になるので、前世の記憶が千年前と因果関係があるーとかそういう感じなんでしょうかね……。

というか正直なところ、異世界『転移』系だと思ったら異世界転生転移系なのか? と土台からグラついていてこの小説のジャンルどうなるんだよと困惑しています
『元の世界』こそが実は異世界転生で異世界転生から『元の世界に還ってきた』って見立てることができますし。
とはいえ夢の中の出来事が全部正しいと仮定して書いていますし、上で書いたのが全部間違いでしたーって展開も容易にあり得ますし油断(?)できませんね……。

ってか色々書きすぎてよくわかんなくなってきました。元の7巻の感想に戻ります。



7巻は6巻までと比較するとヒロインのキャラ方面が大きく掘り下げられたと思います。
バックボーンが明らかになるとかじゃなくてヒロインの性格、可愛さがさらにマシマシになったというか。ヤンデレ方面がほぼ全員悪化状態で渦波君に同情しました。

特に意外だったのがマリアとスノウ。
おふたりさん6巻までで綺麗に清算サッパリしたんじゃ無かったの……余計悪化して収拾つかなくなっているじゃないですか……渦波君どんどん追い詰められていますね。



打って変わって精神面で頼もしくなったなぁと思うのがラスティアラ。
ただし英雄願望が余計悪化してこっちはこっちで収拾付かなくなってきました。呪いの武器防具のくだりはよくわかります。
血塗られた盾を装備して戦闘をし続けると(ry
元の世界のRPGのゲームを適当に与えたらドハまりしそう。
そして渦波君のヒロインレースで色んな意味で進展しちゃいましたね。
キス展開ようやくですよ。ようやく。非常時とはいえ。
いやーキスシーンは良いものですね。挿絵の美しさも相まって凄く絵になっています。7巻を読んで良かったーって特に思った場面のひとつですね。
セラさんがガチギレしてましたけど、機転を利かせてほっぺにキスって、もう強い。強い。



ディアはなんというか躁鬱の強弱が酷くなりましたね。
マリアと犬猿の仲だったにも関わらず、今となってはマリアが精神的な柱のひとつになっているというか。
正直なところ、ディアって戦闘方面だと1巻以降パッとしない印象でしたので、7巻で大化けしたのはとても良かったと思います。
全体攻撃でチュドドドーンはRPGのお約束だと思いますが、前衛キャラから見ればああいう風に見えるんだろうなーって思うと中々渋い気持ちになっちゃいます。



リーパーはなんていうか潤滑油的な存在になりましたね。
見た目はロリですがパーティ最年長のイニシアチブ的なものを感じます。
あとアレです。挿絵のリーパーこれはヤバいでしょ
下半身全裸ですよ新キャラのワイスの一糸まとわぬ挿絵もそうですけど、今回色々攻めすぎですよ……具体的に映らなかったらこれアリなの? R指定付かないの? って別の意味で心配しちゃいます。
ハーレム系と言えばハーレム系ですけど、えっちな展開とは割と無縁に近い状態で進んでいるだけに戸惑っちゃいますよ……もう。



マリアは4~6巻が『渦波君の妹』だっただけに幸せな時間が終わりを告げ、渦波君とマリアの関係性に戻りましたが、『渦波君の妹』の記憶が失われたわけではないですので、ヒロインレースに一番積極的になっていると感じました。
あと今まで以上にはっちゃけるようになったなぁと。毒舌的な部分はそのままで戦闘方面は手段を選ばず容赦が無くなったお陰で凶悪キャラと化しています。
そしてマリアが使うのはアルテイの火属性ですから、リヴィングレジェンド号がいつ燃え上がって沈没するのかヒヤヒヤしちゃいます。
後半、敵海賊船を燃やして沈没させる展開がありますが、地の文で戻ると燃えていたーみたいな描写があったじゃないですか。
あの描写を見て、とうとう燃やしてしまったのか……と(早とちりして)頭を抱えました。



スノウは責任感が強い部分と責任感が無い部分の差が極端過ぎて「なにこのダメかわいいヒロイン」とむしろわたし、マリアが一番好きなんですがスノウに対する好感度が急上昇してしまいました
なんていうんでしょうかね……庇護欲駆られるんですよね
それでいて先手を打ってサボる打算を持ち合わせている上に、焚き付けられるとちゃんと責任感を持ってくれるっていう二面性が素敵なヒロインだと思うのです。
あとダンジョン探索方面において、水中に強いって特性が新たに出てきたのが良かったです。水没したダンジョンどうやって探索するんだよって思っていたので、なるほどスノウがここで役に立つのかーって。

そういえば迷宮探索ですけど、渦波君の推理的に迷宮そのものが探索されることを前提で造られたっぽいことが示唆されています
じゃあ誰のために用意された迷宮なんでしょうね。
最深部に行く目的は元の世界に還って陽滝と再会することですが、上述した『夢の中の過去回想』と照らし合わせ、そして探索される前提で造られたって情報を組み合わせ、さらに第三十層以降は渦波君たち以外が探索していない(到達できていない。ただし今回ワイスって例外が出てきました)ってことを組み合わせると、渦波君かパリンクロン、どっちかひとりのために用意された迷宮じゃないのかって勘繰っちゃいます。
何故なら渦波君の行動ってなんか運命操作的なことをされている描写があるんですよね。渦波君が考えて行動しているにも関わらず、全て予定調和的に進んでいるっぽそうな感じの描写があるっていう。
パリンクロンはパリンクロンで渦波君の内面部分を深層まで把握していたっぽいですし、渦波君が行動することが結果的にパリンクロンの目的に沿ってそうなんですよね。
ただし疑問に浮かぶのは、もし渦波君が腕輪の呪いを解除(破棄)しなかった場合どうしたんだろっていう。
まぁパリンクロンのことですから、破棄されてもされなくても、どっちに転んでも美味しい展開になるように仕組んでいたーで予想付いちゃうんですよね……。



今回一番掘り下げられたのはセラさんだと思います。
なんていうかこういうキャラだったの!? な感想です。
全然ポンコツじゃないのにポンコツっぽく見えました。ぬいぐるみ好きそう
リーパーに手綱を握らせておけば遠回しで渦波君がコントロールできちゃいそうですね。ギャップ萌えっていうんでしょうかね。一番可愛かった気がします。

 その後ろをセラさんに乗ったリーパーが追従する。ちなみに、リーパーのかけ声 に対して律儀にセラさんは変身前に小さく「わん」と応えていた。少し恥ずかしそう に見えるので間違いないと思う。この人はどれだけ女の子に甘いんだ。
(7巻、No.2481-2483より引用)

死ぬ……萌え死んでしまう><
あとラスティアラ寄りとはいえ、渦波君に友好的で無いのもあって比較的中立寄りで発言が出たので良いサポート役になっていると思います。
特に水着のくだりはそのとおりだと思いました。あの時、自分を勘定に入れてないのが中立寄りだなーって思ったんですね。 



エピックシーカーの面々が再登場するとは思わなかったです。
というか船出の旅なのにも関わらずフリーダム過ぎません? 《コネクション》便利過ぎるでしょってしみじみ思いました。

ちなみに一番再登場が嬉しかったのは鍛冶屋のアリバーズさんです。
アリバーズさんに限った話じゃないんですけど、こうもどうして創作物に登場する武器屋さんや鍛冶屋さんのキャラって魅力的なんでしょうね
職人肌の人に惹かれるのかしら……今まで性格的に好みじゃない人を殆ど見たことが無いんですが……。

あとグレンさんの再登場嬉しかったですね。
相変わらずグレンさんはほのぼのとしているというか、見ていてなんだか安心しちゃいますね。陽だまりのような温かさを感じます。
優しさと共に渦波君たちを心配してくれているんだなぁってほんのり感じます。
うだつが上がらないっていうとアレなんですけど、昼行燈っぽい雰囲気が素敵なんですよねぇ……人気投票開催したら男性陣の中で上位入賞しそうな気がします。



そしていよいよ新キャラ、ワイス
まず、正直書くとですね、7巻の表紙絵あるじゃないですか。
あれ下着だとおもっきし勘違いして「なんてえっちな表紙絵なんだ><」って思っていました実はショートパンツだったんですね……ううっ、恥ずかしいorz

そんなワイスですが正直なところ、指摘があるまでハインさんのそっくりさん(厳密には違う)とは思いませんでした。言われてみると確かに髪型似ているなぁって後から思ったものです。
ですがハインさんは男性でワイスは女性です。
ならワイスとハインさんの関係性って何なんだーって思ったら魔石人間だったーっていう。3巻以降久しぶりの魔石人間についてのお話が出てきました。

でもね、なんだかすんごく嫌な予感がするんですよね。
魂とは。
記憶とは。
肉体とは。
血とは。
人が、人たらしめるものとは何か。

渦波君、ラスティアラ、ディア。
この三人と千年前の因果を考えると薄ら寒いものが脳裏を過るんですよね
いやー考えすぎでしょって思うんですけど、転生なり千年前なり推理できる材料が与えられているんですよね。
予想はできるけど確証は無いっていうんでしょうかね。
渦波君も何か結論的な何かに辿り着いてそうなんですけど、どういう推理をしたのか、わたし凄く気になりますっ。

ワイスはパーティメンバーとしてパリンクロンの身内を一人挙げています。
ここで疑問。
どうしてワイスは全裸だったんでしょうかっていう。
パリンクロンに棄てられたのはわかりますよ
失敗作だったのもわかりますよ
でも全裸で迷宮に棄てる必要性がどこにあるのかっていう。

パリンクロンって享楽的な一面と打算的な一面があると思うんです。
そして3巻でわかるようにフェミニストってわけではありません。どっちかっていうと男女平等に扱うタイプです。
じゃあ全裸で棄てることのメリットってどこにあるんですかっていう。

そしてワイスを創った、ハインさんを再誕して何がしたかったのかっていう。

本当にワイスは失敗作だったんでしょうか。
本当にワイスは迷宮に棄てられたんでしょうか。

渦波君たちは《コネクション》で迷宮にポータルポイントを設置できます。
でも思い出してください。渦波君たちはどこまで迷宮を踏破していたのか、パリンクロンは大雑把に把握できたはずなんですよ。なにせローウェンとの兼ね合いがありますから。つまりワイスが迷宮に棄てられたのは事実だとして、渦波君たちに拾われることも計算に入っていたんじゃないかっていう。
じゃあどうして拾わせたのかっていうと、考えられることはいくつかあります。

まずパリンクロンの居る場所まで案内させる案内役
大陸は広いです。そしてパリンクロンが大陸のどこにいるのか、渦波君たちは把握できていません。つまりワイスを使ってショートカット、最短ルートの案内役としてうってつけなんですよね。

そしてもうひとつ考えられること。
それは『魔石人間』と『記憶』と『魂』と『肉体』の因果関係を渦波君に示すこと
ワイスは失敗作だと称されました。
失敗の理由はわかっています。渦波君の血液を使ったからです。
ではハインさんの血液を全部使えていたら成功作になったのではって予想できます。

ここで大事なのはラスティアラも魔石人間で、ティアラの降誕用に用意された魔石人間、つまり成功例であるということ。
『千年前の過去回想の夢』において、ティアラの性格はラスティアラと酷似しています

何が言いたいかってディアか渦波君のどっちか、実は魔石人間じゃないのかって疑いたくなるんですよね。
ただし

「一体、いつからこんなことを? 見たところ十代の半ばほどに見えますが……」 「いや、これは零才児の赤子だ。素体を固定できたのはつい最近だからな。確か、 生後三ヵ月くらいだったか……」
「さ、三ヶ月……? なら、なぜこんなに育って……」
 私は驚く。
 いま目の前で眠っている少女が赤子なはずはない。
「いまの魔法技術ならば可能なのだ。これを三年後の聖誕祭に間に合わせないといけないゆえ、自然と肉体年齢も引き上げることになった。始祖の予言通りの年、定められた日に、十六才の完成品を捧げる使命が我らにはある」
(3巻、No.1100-1106より引用)

とあります。
大事なのは果たして魔石人間は肉体的に成長できるのか、という点。
上の引用を参考にすると、ラスティアラって精神的な成長はしても肉体的に成長した素振りが無いんですよね。
そしてワイスが全裸で痩せこけていたとはいえ、こうして成熟した肉体だということは、魔石人間は肉体的に成長できるのか、という疑問符に対して答えが出せません

ですので渦波君にせよディアにせよ、正体が千年前の肉体を用いた魔石人間なのかどうかは結論が出せません。肉体的に成長が可能だと判断できれば確信に変えても良さそうなんですけど、今のところ成長している描写多分無いんですよね。

そもそも渦波君が魔石人間だと仮定するならば、元の世界で過ごしていた時間は、渦波君は渦波君の両親から生まれたんじゃないかって前提から破綻してしまいます
でもこれも怪しくて

 僕のせいで、妹は弱っていた。
 妹がその病気にかかった責任は、僕にある。
 それは科学的に証明できない関連性だったが、僕は自分のせいだと信じていた。 いや、信じざるを得ないほど、僕は妹にひどいことをした。
(7巻、No.3409-3411より引用)

とあります。
一体渦波君は陽滝に何をしちゃったのっていう。
この辺の描写、超常的な何かが起こったのが示唆されていますけど、魔法というよりも呪いめいていますよね。トラウマ的な何かかもしれないですけど、元の世界においても渦波君は何かしらの因果を陽滝に与えているのがわかります。
じゃあ、

 千年前の相川渦波と相川陽滝はどうなったんだ?
 いまここに一人で生きる僕は何者になる?
 千年前に兄妹がいたのならば、とうに寿命で死んでいるはずだ。
 僕の大切な妹、相川陽滝は千年も前に死んだとでも言うのか?
 この異世界でどれだけ頑張ったとしても、進む先に妹は待っていないのか?
(7巻、No.3485-3489より引用)

こっちはどうなるんだっていう。
千年前と過去の記憶が入り交じっているのが渦波君が見た夢の正体だと思うんですけど、渦波君と陽滝の関連性はただの兄妹じゃないのかっていう。
そもそも上で書いたとおり、

相『川』『渦』『波』
陽『滝』

ですから名前に対する何らかの因果関係もありそうなんですよね
ただ名前は普通親が名付けますし、水に関連する漢字をふたりに当てはめただけとも考えられます。
考えすぎかもしれないですけど、穿って疑って推理して損は無いと思うんですね。

魂の在り方とは
そもそも魔石人間って完成体がラスティアラですけど、完成体の魔石人間って歳を取ることによる死ってあるんでしょうかっていう。
それこそ完成体だから千年前から生き続けているーって路線も考えられるんですよね。



核心に向かって終盤一気に進みましたけど、結局何もかもが急ブレーキ状態で中途半端っていう。
いずれの疑問もパリンクロンと対峙した時に真相が語られないとダメだと思いますし、保留ですね……。

保留と言えば第四十層、木の理を盗む者、守護者の話も出てきました。
どんな守護者なのかまだ殆ど明かされていませんが、治療というキーワード、そして木属性(?)で第四十層は草原ってことで女性だと推理します
……アイドって名前だから可愛さを感じますし、女性っぽいと思うんですが……さて。



ってなことで中途半端な推理で申し訳ないですがあれこれ考え予想しながらの7巻の感想記事でした。お目汚しして申し訳ございません。
8巻以降についてですが実は既に購入済みです。そして8巻以降直ぐに読んでいきますので、7巻の感想記事と違って8巻以降の感想記事はそう遠く無い未来にアップできると思います。

いやー終盤で一気に盛り上がってきましたし、8巻楽しみですね。
ライナー君の成長した姿もとても楽しみです。
(おわり)