今回はゴブリンスレイヤー外伝2――
四方世界の過去を描く、ダイ・カタナの上巻の感想記事になります。
今回の記事も脱線したりトータル1万文字以上の大ボリュームとなっております。

ゴブリンスレイヤーと名を冠していますがゴブリンスレイヤーさんは出てきません。
また、ゴブリン要素はありますが比較的かなり小さめです。
ですので『ゴブリンスレイヤー』という物語を期待して購入するのはお勧めしません

公式サイトでラノベ版もコミカライズ版も序盤が読めますので、気になった方は読んでみた上で購入の判断を決めれば良いかと思います。

ダイ・カタナ公式サイト(ガンガンONLINE内)

はい。いつも通りおことわりです。
当ブログの感想記事はネタバレだらけです。
特に未読の方は記事をお読みの際はご注意ください。

GSD1



ゴブリンスレイヤー外伝2 鍔鳴の太刀≪ダイ・カタナ≫上 (GAノベル)
著:蝸牛 くも先生
イラスト:lack先生

絵師さんはゴブリンスレイヤー本編の神無月昇先生ではなくlack先生です。

lack先生のwikipedia記事

ヴァンガードやウィクロス、デュエマの絵師さんも手掛けてらっしゃるんだそうで、カードゲームとラノベの絵師さんの親和性って高いよねって結構頻繁に想っちゃいます。


感想に移る前に読んで思ったことなのですけど、
上下2巻構成にするのはきつくね? と思ったので上中下の3巻構成だと思っています。

読後感の余韻が凄く良かったです。
ずっとこの6人の冒険を読み続けたいなぁって気持ちを強く抱きました。




感想に移る前に少しダイ・カタナの情報周りについてまとめていきます。

ダイ・カタナは現在コミカライズ版が連載されています。
実はダイ・カタナの連載は『2度目』となります。
1度目は事情は存じませんが途中で中断してしまったんでしたっけね……。

2度目の連載は絵師さんが変わり、プロローグからやり直しで現在進行形で進んでいます。
単行本は現在1巻が販売済み。1話~5話+αが収録されています。


また、ラノベ版もガンガンONLINEで序盤と数話先を読むことができます。
ちなみにコミカライズ版はマンガUP!のほうがさらに数話先まで読むことができます。

ダイ・カタナ公式サイト(ガンガンONLINE内)


コミカライズ版はラノベ版を上手くコミカライズに落とし込んでいると思います。
というのもただ単にコミカライズ化したわけではないんですね。
このダイ・カタナはゴブリンスレイヤー本編と同じく蝸牛くも先生が筆を書いています。
しかし地の文は似ているようでまるで違います。

どの辺がというと、まずダイ・カタナは一人称視点に近い視点で描かれます。
そして地の文の文体は往年のゲームブック形式に近いと言って良いでしょう。
ゲームブック形式に近いと言っても、パラグラフ(ページ数分岐)が一切無い感じですね。

比較的最近だと世界樹の迷宮シリーズの地の文。
またはドラゴンズクラウンのゲームマスターボイスを想起すると良いでしょう。

参考までにドラゴンズクラウンのロングプレイムービーをご覧ください。



さて、ダイ・カタナは後に六人の英雄(オールスターズ)と称される者たちの物語です。
ゴブリンスレイヤー8巻の冒頭でグレーターデーモンと戦う場面がありましたよね。あの6人です。

『君』たち6人はゴブリンスレイヤー8巻に登場する死の迷宮(ダンジョン・オブ・ザ・デッド)に挑む流れです。
死の迷宮を踏破するためになんと丸々ひとつの城塞都市が作られました。
無限に湧き出るモンスターと無限に湧き出る財貨によって城塞都市は生と死に溢れています。

あれです。
現実だと鉱山を掘るためだけに作られた街があるーみたいな感じですね。

ラノベ版は主人公である『君』(サムライ)に近い視点でお話が進みます。
なお、上でも触れましたが『君』は『ゴブリンスレイヤーさん』ではありません。

ダイ・カタナのラノベ版において、『君』の直接的なセリフはありません。
『君』のセリフは全て地の文に含まれるからです。
カギ括弧も無いのでどこまでがセリフか、どこまでが地の文か戸惑うかもしれませんね。

これをコミカライズにするとどうなったのか見てみましょう。

コミカライズ版を手掛けてらっしゃる深水色(青木翔吾)先生のツイートより


ご覧いただけますでしょうか。
『君』はコミカライズ版においてラノベ版の『セリフ』のままに喋ります。

『君』のセリフはフキダシが全て四角く加工されていて、ラノベ版を読んだことが無い人にはさぞ不思議なものに見えるでしょう。
※稀に『君』のセリフは丸型のフキダシもあります

実際、マンガUP! 版のコメント欄では沢山の未読者による疑問のコメントが遺されています。
ですので個人的にラノベ版とコミカライズ版、双方を読むと面白さが2倍3倍に膨らんでいくと思います。

ラノベ版には無く、コミカライズ版にだけ描かれているものもあります。
例えば槍使いの女戦士の『番号』はコミカライズ版でのみ判明します。
街には街町がある描写もありました。
後述で詳しく書きますが、寺院における冒険者の管理方法も仔細描かれていました。
ラノベ版を読んで特に仕組みを知りたかった部分でしたので実りが大きかったです。

コミカライズ版はそれだけでなく、演出やコマ割が独特なものも多いです。
まるでニンジャスレイヤーのコミカライズ版のような雰囲気もほんのりあり、純粋に迷宮に挑む冒険活劇マンガとしてとても見応えがあります
ただし1巻は迷宮に初挑戦するところで終わるので1巻はあくまでプロローグですね……。


ダイ・カタナのコミカライズ版の悪い部分も挙げておきます。
ダイ・カタナのみならずラノベのコミカライズ化の避けられない宿命になりますが、ラノベ版に比べると物語が進むのがどうしても遅いです
このペースで進むと上巻部分を全てコミカライズにするにはあと2~3巻必要になるでしょう。




それではココからは世界観について書いていきます。

まずゴブリンスレイヤー外伝と名前を冠していますが、冒頭でも書きましたがゴブリン要素は少ないですしゴブリンスレイヤーさんは登場しません

どちらかというとWizardryの世界をそのまま四方世界に投影したような物語になっています。
Wizardryでは可能でも四方世界では不可能なこともあり、その辺は上手く加工されています。

ちなみにわたしがWizardryをプレイする時って、

前衛が戦士・戦士or侍or君主・僧侶
後衛が司教・魔法使い・盗賊

だったのでダイ・カタナって作品は親近感を覚えて当たり前なのですよね。
わたしがWizardry(五つの試練)をプレイしていた時のパーティじゃん! ってなるので。


うまく加工されていると思ったことのひとつが寺院の役割
四方世界では蘇生《リザレクション》という《奇跡》があります。
一般的なファンタジー作品と異なり、神官職が扱える瀕死の冒険者を復活させる《奇跡》です。
そう、冒険者は死んでしまうと蘇生できない……それが四方世界です

ではWizardryにおけるカント寺院がそのまま四方世界にやってくるとどうなるのか?
Wizardryでは死亡した冒険者は寺院でお布施することで蘇生を試みることができます。
しかし四方世界では死亡すると蘇生できる見込みが無いのですから、根本からシステムを変えないと矛盾が生じてしまいます。

それを解決したのが保存《プリザベーション》の《奇跡》。
保存――そう、冒険者を文字通り『保存』します。
いわゆるSFにおけるコールドスリープに近いですね。

コミカライズ版を読めばわかりますが透明な棺の中で待ち続けることになります。
パーティ仲間かスカウトよろしく誰かがお布施してくれる、その日まで……。
『保存』には限界があり、限界を過ぎると亡くなってしまうようですね……。
瀕死だとしても死の迷宮から帰還する必要がありますので、冒険者が生き残るには過酷ですね。


しかし死の迷宮は冒険者から見て良いところもあります。
玄室で1回戦闘を行い、宝箱から手に入った財貨だけでも他の町ならば1年は遊べるとのこと。
一獲千金を夢見る冒険者が自然と集まるのは自明の理です。

二の段(第二章)の冒頭で次のような描写があります。

>「なあに、金貨で二百五十枚。一日の稼ぎにしちゃあ、上等さ」
(ダイ・カタナ上巻、No.174より引用)

ゴブリンスレイヤー1巻において、終盤牛飼い娘の牧場が襲撃される前の依頼場面がありました。
ゴブリンを1体倒すごとに金貨1枚で大盛り上がりでしたので、いかに破格な報酬のかよくわかる描写でした。もっとも、過去と現在で物価がどれほど異なるのかはわかりませんが……。

Wizardryと同じく玄室の敵はリスポーンし、倒すと宝箱をドロップします。
どうやら1階の玄室と城塞都市を行き来する冒険者が大半のようです。

というかこのムービングってWizardryの最序盤の動きそのまんまなのです。
Wizardryも同じく呪文はMPではなく使用回数制度です。
特に使用回数が少なく、装備が整っておらず、耐久力が低い最序盤は1回戦ったら街に戻るーって動きを繰り返します。懐かしさで目が滲みそうです。

ちなみに金貨が現存するものと違う~みたいな感じの描写がありますが、恐らくこの金貨、Wizardryの世界で流通する通貨、GPなんじゃないかなぁと思います。

ちなみにガスクラウドの核が生を与えられた硬貨とあります。
生を与えられた硬貨とは、即ちクリーピングコイン。
これもゲットできる金貨がGPなんじゃないかなって根拠のひとつですね。


次に職業『司教』
Wizardryではお馴染み、鑑定が行える職業で有名ですね。
覚えるスピードは遅いですが、魔術呪文と僧侶呪文の双方を扱えます。
レベルアップのスピードも遅く、魔法使いか僧侶から司教に転職させるのがベターかと思います。

『かんていや』の名前でキャラメイクされ、鑑定だけを行わせるプレイヤーは多いでしょう。
似たようなのでお金の管理をさせるためだけのキャラ、『きんこ』なんてのも。

そんな女司教が剣の乙女の過去の姿です。
てっきり四方世界は《奇跡》を扱う者は真言呪文を扱うことはできないと思ってました。

しかし剣の乙女の過去の姿である女司教が真言呪文を唱えることができました
今後、ゴブリンスレイヤー本編で真言呪文を使う姿が? 期待しか無いですね。


次にダンジョンの『システム』
Wizardry系の3DダンジョンRPGのダンジョンパートをプレイして、

どうして他の冒険者と出会わないの?
どうして他の冒険者の死体を見かけないの?
ダンジョンの1マスはどれくらいの大きさ?

と思ったことは無いでしょうか。
ちなみに後年の世界樹の迷宮シリーズでは他プレイヤーのパーティとエンカウントしますよ。

ダイ・カタナはそれぞれの疑問に対し、死の迷宮独自のシステムを加えることで解決しています。
Wizardryの古いものはワイヤーフレーム(1色に対し1色の輪郭線)のダンジョン描写です。
ちなみに黒に白の輪郭線とは限りません。白に黒の輪郭線の場合もあります

これと組み合わせることで視認性に影響を与えています。ナルホド、と思いましたね。

なお、ゴブリンスレイヤーさんたちが8巻で死の迷宮に挑みましたが、同様の『効果』が起こることはありませんでした。ダークゾーンなど仕掛けは顕在でしたけどね。
『効果』が無くなったのは死の迷宮の王が討伐されたかもですね。


次に冒険者の死体
四方世界は亡くなった人はキチンと埋葬してあげないとアンデッドと化して人々を襲うことがあります。つまり死の迷宮だろうと亡くなった冒険者は弔ってあげないといけないです。

じゃあどうやって死体を持ち帰るの? ってなるわけです。
ドラクエだと棺を人数分後ろをくっついてくるので分かり易いですね。

この死の迷宮の場合、死体袋に入れて冒険者の遺体を持ち帰ることになります。
槍使いの女戦士が5人分の死体袋を引きずる描写があるんですけど、女戦士どんだけ力持ちなんだ……と思っちゃいました。

付け加えるなら、死の迷宮って地下1階に降りるための手段が固定された梯子なのですよね。
どうやって死体を引き上げたんだろ……って思わず首を捻りました。
ひとりずつ、ヨイショ、ヨイショと縄を括りつけるなりして引き上げたんでしょうけど……。


最後に人型の敵
要はローグなりブッシュワーカーなりハイウェイマンなり人型の敵のことです。

モンスターではありません。
でも人を襲います。
何故でしょう?
和解できないのでしょうか?
人型の敵の食糧事情はどうなっているのでしょうか?

答えがキチンと提示されました。
しかも人型の敵と会話が成立するので割と面喰いました。

さらにWizardryでは(友好的な)モンスターを見逃すことができますが、これに近い再現がダイ・カタナでありましたのでグッと来ました。これを問答無用で倒すとアライメントが悪に近づいていくんですよね……。


ダイ・カタナの世界観を総じてまとめると、
Wizardryの世界観を上手く矛盾なく落とし込んだなあと感嘆とする他無いです。
実質Wizardryの名前を持たないWizardryの小説と言っても過言ではないでしょう。
それだけにWizardryや3DダンジョンRPGが好きな人には太鼓判を持ってお勧めできます。
これでもか、と言うくらいWizardryネタ満載でしたからね。
ホント、素晴らしい小説です。続巻早く出ないかなーとわくわくなのです。




それではココからはキャラ別に感想を書いていきます。


『君』
主人公でサムライの只人。
サムライなので真言呪文が使えます。
Wizardryにおけるサムライとは基本的に善の職業なので、サムライってだけで安心感があります。
といっても言及がありましたが『ミフネ』はこの世界でも存在するようですね。

恐らく主人公が戦士じゃない理由のひとつがコレだと思います。
冒頭で3人で呪文を唱える場面は凄く燃えました

追記:『原作』安価スレだったんですね……侍なの深読みし過ぎでしたね(滝汗


すんごくツワモノ感溢れる感じで描かれてますがこれでも白磁等級の冒険者です
過去のほうが冒険者のインフレが激しかったのか、それとも研鑚を積みまくってから冒険者登録を果たしたのか、バックボーンがあまり明らかになってないので続巻に期待ですね。

ゴブリンスレイヤーさんが言葉足りずでコミュニケーション不足なのに対し、『君』はセリフこそ少ないですがウィットに富んだ言葉も嗜む愚直で誠実な戦闘狂で上手く差別化が図られてます。
ぶっちゃけるとゴブリンスレイヤーさんよりも『君』のほうがキャラとして見て好きです。

ゴブリンスレイヤーさんが知略に富んだ戦略を使うのに対し、『君』も含めこの6人は少なくとも上巻においてはストレートな戦術なので毛色がまるで違うのが印象的でした。
ただし死の迷宮においてはレベル1スタートパーティのようなものなので、ちょっとずつ経験を積んでいく過程がとても良かったです。

パーティメンバーとのやり取りだと槍使いの女戦士間が一番好きです。
思わせぶりなセリフが多い女戦士なのですけど、愚直なまでに誠実だからこそ空回りし、空回りさせられの距離感が絶妙ですね。この冒険が終わってふたりとも生き残っていたら結婚するんじゃないのか? と期待せずにはいられないです。

他だとことあるごとに従姉(はとこ)を嗜むのが印象的。
感想サイト商品のレビューページその他を見るとこのやり取り元ネタがあるようで、元ネタを知っているとより2828できるんだろうなぁと思いました。

ちなみに一番好きな場面は、

> 君は息を吸って、吐いた。
> ──決まっている。
> 君ははっきりと断言した。
> 迷宮に渦巻く金が無用と言う気はないが、目的は迷宮の踏破ただ一つ。
> 最下層まで至り、《死》の源の素っ首を叩き落とすことのみだ。
(ダイ・カタナ上巻、位置No.810-813より引用)

です。
3DダンジョンRPGを攻略するならば、気概と矜持はこうでなくちゃ!

思わず心が熱くなりましたね……。
コミカライズ版もこの場面は相当な気合が入っていて見応え抜群でした。



半森人の斥候
関西弁の褐色のお兄さん。いわゆる盗賊ポジ。
口八丁手八丁では無いですが、一番弁が立つ人だと思います。ムード―メーカーですね。

「おぅふ」的な意味で「おおっと」が使われるので終始2828しながら読んでました。

空気を読むことが大変得意で、ピエロに回ったり仲裁したりとこの人がいないとぶっちゃけパーティが崩壊します。関西弁のキャラってどうしてこう創作だと言葉で大立ち回りを演じる場合が多いんでしょうね。

そんな半森人の斥候ですが、この感想記事を書く上で色々調べながら書いているのですが、とても驚かされたことがひとつあります。

それがダイ・カタナのベース、やる夫版におけるAAキャラの采配
そもそもゴブリンスレイヤーとは、小説などが刊行される前にAAスレ、いわゆるやる夫スレで描かれた作品が発祥元です。
例えばゴブリンスレイヤーにおける受付嬢は、アイドルマスターシンデレラガールズにおけるちひろさん(千川ひひろ)がベースなのでわかりやすいですね。

そんなダイ・カタナも元になったやる夫スレが存在します。

ユース・アンド・アッシュ・サイドバイサイド

当然ながら六人の英雄(オールスターズ)もベースになったAAキャラがいるわけです。
……まさか半森人の斥候がSAOのキバオウさんがベースとは思いませんでした
あの人中立っていうよりは悪寄りのイメージあったんですが……。
ショックというか衝撃を受けましたね。

なお後述しますが槍使いの女戦士はどっかで見覚えがあるキャラデザだなぁと思いながら読んでいたんですけど、ベースになったキャラを見て凄く納得しました。
というかやる夫版純粋に読んでて面白かったので追いかけていくかもですね……。


脱線しました。
半森人の斥候は戦闘方面ではあまり活躍を期待できないキャラです。
そもそもWizardryにおける盗賊って少なくともわたしの場合、戦力として期待してなかったですからね……戦力に期待するなら罠解除率は落ちますがニンジャって手があります。

半森人の斥候は場面場面を盛り上げるスピーカーのような立ち回りが多かったです。

あれですね。
男塾における富樫の「知ってるのか雷電!?」的というか。

セリフに感情の色が乗っているものが多く、損な役回りを自主的に受けるのもあって、個人的に6人の中で一番好きだったりします。

目立った活躍が無かった半面、目立たない程度の活躍は凄くあるのでとても印象に残りました。
そういう意味で特に印象に残ったセリフ、というのはありません。
強いていうならコミカライズ版における「かまへんかまへん」みたいな感じで、言葉に出さずとも損な役回りをさせたことに対し、礼を述べた返しのアクションなど良かったですね。



女司教(剣の乙女)
剣の乙女の過去の姿ですね。
ゴブリンスレイヤー本編だと人を惑わせる色香溢れる魔性の女性っぽく描かれてますが、その実凄く繊細で暗い性格だったのがよくわかる描写が多いです。
というかお色気ポジションは槍使いの女戦士が全部持ってっちゃってますね……。

『君』たちと出会う前は酒場で鑑定屋をしていました。
過去の冒険で大失敗し、その時組んでいたパーティから置いてけぼりを喰らったようで……。

ここで感想を書くために調べたやる夫版の話を少しだけ書きますが、
Wizardryあるあるのひとつ、鑑定をするためだけに作られるキャラ、『かんてい』呼びされてましたね……えげつない。他に『きんこ』もいそうです。

ダイ・カタナはココまで酷い扱いになってませんが、それでも司教というエリート職でありながら鑑定を依頼され、粗暴な扱いを受け続けるという――やっぱり酷い扱いですね。

『君』たちと出会ったことで光明が差し、後の六人の英雄(オールスターズ)として歩んでいくのでした。


一番の収穫は上で書いた通り真言呪文を扱えるということ。
ちなみに鑑定は真贋を見極める、ということで至高神に仕えてないといけないようです。

そして二番の収穫だったのは、天秤剣の使い方です。
天秤剣っててっきり《奇跡》を使うための触媒、装置のようなものだと思っていました。

……ちゃんと武器としても使い道があったんですね。
しかも武器としての使われ方が割と予想外でビックリしました。
そっちで攻撃するのかよ!? っていう。
挿絵が無かったら何で頭蓋が砕けたのかチンプンカンプンのままだったと思います。
挿絵と地の文を何度か行ったり来たりして理解できました。

機転も利き、ゴブリンスレイヤー6巻を『予習』していると思わず「おおっ」ってシーンがありますので、可能であるならばダイ・カタナを読む前に最低6巻だけでも読むことをお勧めします。

ゴブリンに襲われた過去、つまりゴブリンとの因縁がある唯一のパーティメンバーで、女司教がいなかったらゴブリンスレイヤー外伝って名前に対してクレームがついたかも、なんて思いました。
トラウマがあるからその敵と戦う際は戦力にならない、なりにくいという分かり易い提示でそのあとの動線(スライムとの戦闘)がわかりやすかったです。

ゴブリンに襲われた過去により弱視ですがマッパー担当という、本当にマッピングできるのか? と疑問に思いました。マッパーをしていたことそのものは8巻でも描かれてますね。

しかしそれは杞憂でした。
そもそも死の迷宮は暗いので視力を過信できませんからね。
マッピングは羊皮紙に文字通り『描く』ので、視覚以外の感覚がどう描いたのか手助けしてくれるって答えがあったのでナルホドなぁと思いました。
これならダークゾーンをマッピングする、というのが一人称視点でも可能なのです。

コミカライズ版が特にそうですが、意外と発露するタイプで小言も言います。
暗さは序盤に集中してるのもあり、だんだんと明るさを取り戻していくようでほんわかしました。
本編ではゴブリンスレイヤーさんに惚れている描写がある剣の乙女。
ダイ・カタナ(過去)では『君』に好意を抱いているのは間違いないと思いますし、多感な人なのかもしれませんね。

戦闘方面における活躍はスライム戦がピークで1巻はどちらかというと物理担当組のほうが目立った活躍をしましたので、続巻に期待ですね。

>「改めないのであれば、死ぬより他にないのですから」
(ダイ・カタナ上巻、位置No.3403より引用)

なお、1巻の終盤における優しさと冷酷さ――線引きと切り替えの早さは舌を巻きましたね。
油断すれば死が待ち受ける世界なのですから、ある種こうあるべきなのですが……。



従姉の女魔術師
『君』の従姉(はとこ)。
キャラデザが『君』が和風のサムライに対し、紫寄りの髪の毛の上に魔法少女っぽさすら覚える純然たる魔法使いの衣装なのでギャップが激しいです。

心優しき背伸びしたがるお姉ちゃんキャラですが色々抜けています。
天然で抜けている水戸黄門的なイメージを抱きましたね……。
ギャンブルが強いという一面もあり、名探偵コナンの毛利蘭を想起したのはご愛敬。

自分の正しさのために行動しているような人で愚直な『君』と良いコンビ(?)になってます。
魔術師なのでブレイン的な役割も負います。
ゴブリンスレイヤーさんのような奇抜な戦術こそ使いませんが、状況に応じて最適な呪文を選ぶ能力に長けています。

そういえばゴブリンスレイヤーって味方サイドで卓越した魔術師が活躍するって展開がどうしてもあまり無いんですよね。
レギュラーメンバーだと槍使いとペアの女魔術師がいますが、一緒に冒険する機会ってあまり無いですし、そもそもそういう時って他の呪文遣いが一緒の時も多いですし。

そういう意味でダイ・カタナは従姉の女魔術師が戦闘方面で活躍する場面が多く、真言呪文的な意味でたいへん大きく盛り上がってて良かったです。
特に上でも少し書きましたが、冒頭(一の段)では女司教と『君』と一緒に核撃《フュージョンブラスト》を撃つ場面は大変燃えましたね


少し脱線します。
ゴブリンスレイヤー8巻でも実は核撃《フュージョンブラスト》は登場しています。

冒頭の、

ウェントス(風)
ルーメン(光)
リベロ!(解放)

光と熱の衝撃……これが核撃《フュージョンブラスト》の詠唱なのです。
8巻では呪文名までは明かされませんでしたけど、ダイ・カタナで明かされたのでした。
ちなみにゴブリンスレイヤーTRPGでは核撃《フュージョンブラスト》のデータは(見逃しが無ければ)ありませんでした。拡張データに期待しましょう。
(もう少し深く突っ込むとキャラメイクの種族で獣人、鰓人、蟲人も無かったです)

ちなみにこの感想記事を書いている時に8巻の冒頭も読み直しています。
その中で地下9階の探索をしていると描写がありましたので、地下9階の探索パートがどこかで出てくるのがほぼ確定です。

また、

> もとは練兵場かなにかだったため、地下十階まであるという事はわかっていた。
(8巻、位置No.2589-2590より引用)

とのことなので、地下10階まである、という情報は先に明らかになっていたようですね。

ベースになっているのは恐らくWizardry#1だと思われますが、地下5階から地下8階の扱いがどうなるか楽しみですね……。
ブルーリボンを用いたエレベータがありますので、『原作』通りに進むのか、それとも……。



槍使いの女戦士
ダイ・カタナ上巻におけるメインヒロインポジ。ややヤンデレ気質。
間延びした喋り方が特徴的で煽情的な所作も行う前衛職の只人。
間延びしした喋り方をしつつも従姉の魔術師と異なり、ロジカルで比較的現実主義者です。
半森人の斥候とのやり取りでは胸の内ではキレてるだろって場面もあった気がします。

登場してから終わるまで終始一番優遇されています。挿絵も多かったですし。
上でも書きましたが、最終巻まで進めば『君』と結婚するんじゃね? と思いました。
……思うでしょ? 思いますよね?

間延びした喋り方。
紫色の特徴的な髪型。

どっかで見た覚えがあるなぁと思っていたのですが、ベースのやる夫版見て得心しました。
艦これの龍田さんなのでした。そりゃあ見覚えあるってもんですよ(元艦これプレイヤー)。

槍使いの女戦士は間延びした喋り方と間延びしない喋り方を使い分けていると思われます。
間延びしている時は演じていたり過剰で、間延びしない時がガチの本音なんじゃないかなと。
そういう意味で読み返すと違った一面が垣間見えてきます。

また、槍使いの女戦士は唯一コミカライズ版において『名前』が明かされているキャラです。

3153936633IT2

検索しましたけど意味は特にわからず。

ちなみに番号の中にアルファベットが含まれていますが、ゴブリンスレイヤー8巻で昇降機(エレベータ)の番号がA~D呼びだったので、存在する文字、言語のひとつだと思われます。

フォロワーさんに聞いたところ、やる夫版は【『あ』から16人目の即席冒険者だから『た』】さんだったらしいのでメタ的に考えると文字群は文字のコードか何かなのかなぁと思いつつもやっとしています。
龍田さんだから『た』のダブルミーニングも成立しそうですし……。

これとは別で『本名』も『君』に囁かれ、固有名詞がちゃんとあるんだと思い出させてくれます。

そういえばこの投げやりな【『あ』から16人目の即席冒険者だから『た』】さん。
Wizardryで救助パーティを編成するための即興パーティを作る場合、ぞんざいな名前を付けることが多かったので「あー……」って納得する部分もあるんですね。Wizardryあるあるというか。


シニカルな一面も持ち合わせていて、間延びした喋り方とギャップを感じさせてくれます。
それでも根は心優しい人で、なんやかんや言いつつ手を差し伸べてくれるタイプですね。

戦闘方面は『君』と肩を並べる一騎当千タイプ。
ただしスライムにトラウマを植え付けられたせいでスライムに苦手意識を持っている、というギャップ気質もあって大変グッドです。前衛職の女性の宿命(?)なのでしょうか。

スライムに襲われたっていってもイヤーワン1巻のように顔を溶かされたわけでもなく、いわゆるうすいほん的な意味合いで襲われたわけでもなく、武骨なファンタジー作品におけるスライムってこうでなくちゃって思っちゃいます。

スライムがいると動きが鈍るだけで戦力にならないほどではないって絶妙な塩梅も良かったです。

>「迷宮の奥に《死》があるなら《生》もあるかもって」
> ──でも、上手くいかなかったなぁ……。
(ダイカタナ上巻、位置No.3559-3560より引用)

Wizardryを下地にしつつ、四方世界の物語だからこそ重みのある、特に好きなセリフです。
死は覆らない……それがWizardryの世界と四方世界の決定的な違いです。
だからこそ、死を覆す方法がどこかにあると期待してもおかしくないんですよね。
存在しないものを存在しないと証明することは、存在するものを存在すると証明することよりも遥かに難しいのですから……。
(※いわゆる一般論で使われる悪魔の証明がこれに当たります)



蟲人僧侶
8巻の冒頭で登場した蟲人の僧侶。
ギャンブルに縁がある、また《奇跡》の詠唱から交易神に仕えていると思われます。
まぁその割にはギャンブルや勝負に弱かったですが……。
交易神の《奇跡》の詠唱は「巡り~」から始まるので分かり易いですね。

頭から触覚が生えた人間タイプではなく、昆虫人間と言ったほうが近いです。
アレですね。仮面ライダーに登場する怪人を連想すると良いんじゃないかなぁと。

蟲人僧侶は男性ですので、女性の蟲人はどんな感じなのか今後の登場が楽しみですね。
ドワーフの女性はイヤーワン2巻で登場するんですけど、想像していたのと全然違ったので面喰いましたし。

蟲人と書いてミュルミドンと読みます
そしてやる夫版の蟲人僧侶のAAがテラフォーマーズのゴッド・リーさん

もうこれは死亡フラグの塊じゃね!? と思いました(酷)。

ちなみにミュルミドンと読むのがどうして死亡フラグになるのかというのは、アニメ版のニンジャスレイヤー第1話でヤラれたニンジャがミュルミドン=サンだったからですねハイ。

ゴッド・リーさんが下地にあるなら蟲人僧侶はちょっと見方が変わって来ますね……。
パーティの中で一番皮肉屋で、物怖じせずにずけずけと意見を言っちゃう系の人です。
でも優しさが滲んでいて、しかも元几帳面なマッパーをしていた、となると「あー」となります。

なんていうんでしょうかね。
必要悪を演じているような雰囲気すらあります。
半森人の斥候以上に犠牲気質を持っているというか。

そんな蟲人僧侶ですが、攻撃も担当する前衛僧侶なので攻守ともに頼りになります。
前衛担当なので戦闘では攻撃に転じていることが多く、僧侶らしい活躍場面はピンポイントピンポイントだったので、ゴブリンスレイヤーの女神官に比べると控えめで物足りなかったです。
でも攻撃も担当する僧侶って呪文を詠唱するタイミングって限られますし仕方ないですよね……。



銀髪の修道女
ベース元のやる夫版ではそれぞれ元になったキャラがいる……ということは寺院の修道女も例外ではないはず。
銀髪の修道女というとわたしはひとりしか浮かびませんでした。
キャラ的にも親和性ありますし多分合ってるだろと思いました。

うん、大正解。
AAはFate/hollow ataraxiaのカレン・オルテンシアでしたね。
もっとも、カレンほど捻くれた性格では無いです。
お金の切れ目は縁の切れ目タイプなだけで基本的に優しい性格をしています。
やんわりと励ましたり周り(患者)を気遣う場面が見受けられました。

ひとつだけツッコミをするならば、
胸が薄いと地の文がありますが、挿絵の修道女、どう見ても結構胸があるように見えますね……。

寺院がケチなのはWizardryの伝統ですけど、それを神父ではなく修道女に行わせることで上手いことヘイト軽減になってますね……。

瀕死の冒険者を保存《プリザベーション》の《奇跡》を用いて保存するだけでなく、普通の治療も行っているようですし野戦病院のような役割になってますね。

加えて保存《プリザベーション》を用いた冒険者は『まだ』生きています。
助けてくれた(=お金を払ってくれた)冒険者は命の恩人になるわけです。

主従関係orパーティを組む流れになるのは必然なんだろうなぁと思いました。



金剛石の騎士
恐らくのちの国王なのだろうと思われます。
剣の乙女と知り合いですし、ココで出会わなければ恐らくエンカウントするタイミングが無いでしょうし。

となるとイヤーワン1巻の冒頭の場面では王太子になっていましたので、貧乏貴族の三男から王太子にならざるを得ない劇的な変化が魔神王を討伐するまでに起こったんでしょうね。

ゴブリンスレイヤー本編と同じくとても頼りになる兄貴分です。
本編では暴れん坊将軍よろしくな活躍も(確実になる描写はありませんでしたが)していると思われるので、てっきりやる夫版は吉宗公のAA辺りなのかなーと思ってました。

いやー……予想できないですね。
AAキャラ、まさかの空条承太郎(滝汗
でもこうして見ると、あー……わかる気がする、ってなるのは不思議なものです。

『君』たちが来るまで、迷宮の最深部(といっても地下2階ですが)を探索していたエリートパーティのリーダーなのですが、終盤返り討ちにあって戻ってきました。


この場面を読んで、どこかで似たようなシチュエーションを見かけたような……と思いました。

アレですね。世界樹の迷宮Ⅱのギルド、ベオウルフの末路です。
フロなんとかさんの愛称(?)で愛される、フロースガルさんの末路には思わず心が沈んでしまいました。

ちなみにリメイク版の新・世界樹の迷宮Ⅱではベオウルフの追加イベントがあります。
フロースガルさんやクロガネに愛着があった人はプレイしてみると良いのです。
ただし『ストーリーモード』限定になりますが……。

こういう理由で新・世界樹の迷宮Ⅲの発売を待ち望んでいる人は多いと思うんですね。
アガタ……カナエ……ううっ……。


脱線しました。

先行していたパーティがこんな早い段階で撤退せざるを得ない状況になるってのは物凄く読んでいて怖かったです。攻略するのは『君』たちなのは読者目線だと既にわかっていますが、それでもこんな早い段階で事実上の退場をしてしまうとは思いませんでした。

いや、まだ退場するって確定した訳では無いんですよ。
生きてさえいれば《奇跡》で治療すれば良いんですし。
でも、死んだ人は返ってこないんですよね……。



金髪の巻き毛の白い皮鎧の少女たち
死の迷宮に場違いな子らだな、と思ったのが最初の印象でした。
一獲千金を夢見るのはワイルドな人だけとは限らないのです。

……ダイ・カタナを読んで一番沈痛な気持ちになったキャラたちでもあります。
最初はてっきり、Wizardryあるあるのひとつ、ダンジョンの救助をするためにパーティを2分する&物語の動線を導くためのキャラだと思ってました。

それだけにあのラストはあんまりだよ……と思いました。
途中までは三の段(第三章)のタイトルの敵と戦う時に流れ弾を喰らうor盾or身代わりになるキャラだと思ってました。

でも救助は問題なかった上に拠点の城塞都市に戻れましたし、「いつかまた会いましょうね」的な別れ方をしたので、今後は出てこないけど後方支援として頑張るんだろうなぁと思ってました。

それなのに……それなのにアレはあんまりですよ。
ゴブリンスレイヤーって男性も女性も差別なく、区別なく犠牲になる非情な物語でもあります。
でもメインキャラと関りを持ったのに、こういう形で退場するとは思わなかったですね……。




各キャラの感想はこれくらいに留めます。

ここからはシナリオの流れに対し、思ったことをいくつか書いていきます。


まず一から十までWizardryネタだらけで、書いても書いても全然おっつかないので興味のある人は是非とも読んで欲しい、って思いました。
把握しきれないというよりは一から十まで書いていくと時間がいくらあっても足りないのです。

ダイ・カタナに登場するアイテムもモンスターも、全部Wizardryから特に名前を変えられてないので、怒られるんじゃ……と思わず心配になってしまいました。
ガスクラウドがこんなにも強そうに見える作品は初めてですね……。


地下1階の探索ですが、埋まっていない一角は昇降機があるんじゃないかなと思いました。
作中、次のような会話があります。

>「ああ、そこは暗黒の領域だからさ」
> 答えは天から降って湧いたかのようにもたらされた。
> 不意にかけられた声に君が地図から顔を上げると、そこには金髪の美丈夫が佇んでいる。
> 若き君主──君がこの城塞都市を訪れた時に出会った、あの金剛石の鎧の騎士だ。
>「迷宮の輪郭線さえ見えない。踏み入って戻った者もいないと聞く」
> 彼はそう言って籠手の指先でこつこつと地図の一画を叩き、肩を竦めた。
>「何かあるのは間違いないが、己なら確かめられる……というのは自惚れなのだろうな」
>「……なるほど。何があるにせよ、わたくしどもでは難しいでしょうね」
(ダイ・カタナ上巻、位置No.2271-2278より引用) 

ちなみに地下1階の昇降機を動かすフラグのようなものは、8巻を読む限り無かったです。
昇降機を使うだろう展開は何かきっかけが必要なので、下巻で力試しでダークゾーン地帯を進むんだろうなぁと予想します。


どうしてならず者と化した人らが襲ってくるのかなって疑問が解消されたのは良かったです。
と同時に食人鬼と化していることもわかってしまったので、あぁそれで人間性が尚更薄れていくのか……と合点がいきましたね。

ただ会話が可能なのは割と予想外で、ジョークまで言えるのはビックリしました。
ジョークって言っても笑えないブラックジョークでしたけど……。


三の段のタイトル、ブッシュワーカーとハイウェイマンの文字を見て、Wizardryの初心者キラーだーと盛り上がった反面、実はこれが上巻におけるラスボス戦だったのは肩透かしでした。

てっきり地下3階くらいまで進むと思ったら地下2階の序盤までしか進まなかったので、このペースじゃ上下の2巻構成はいくらなんでもキツいでしょって思いました。

調べたところ、
ベース元のユース・アンド・アッシュ・サイドバイサイドが実はエターなっていた作品なのだと気付きました。
というかまとめの紹介ページの下のほうに『エターとなった作品』って書いてますね(滝汗

ということはまとめの47番目の記事が最終回『ではない』ので、全体のボリュームのどれくらいまで進んでいるのか一切不明ですね……上中下の3巻構成も怪しいのかもですね。


一の段、プロローグの戦闘ですが、恐らくあれが魔神王なのかなぁと思いました。
コミカライズ版を読むと猶更そう思っちゃいましたね……。


蟲人(ミュルミドン)
Wizardryに虫人間の種族っていたっけ? と思ったのでwikipediaなども調べるもヒットせず。
BUSINシリーズもダメ。
エルミナージュシリーズかなーと思うもこれもヒットせず。
剣と魔法と学園モノ。シリーズもヒットせず。フェアリーを虫人間とは言いたくないですね。
世界樹の迷宮Ⅴはいくつかの種族が登場するもコレもアウト。

パッと頭の中で浮かぶファンタジー作品で味方サイドになる(できる)虫人間っていったらランスシリーズのムシ使いなんですけど、いや厳密には虫人間じゃないでしょこれは。

……そうだ。ランスシリーズにホルスって種族がいましたね。
ランスはⅥとクエスト(マグナムではない)しかプレイしてないのでにわかなんですけど、そういえば10のプレイ動画で見たことあるわ……ってなったのであれこれ調べたり。

ホルス(PUKIWIKIのページより)

鬼畜王ランスの時代から存在していた……うーん蟲人のモチーフホルスで良いのかな……。
いや、ただ単にゴッド・リーさんをやる夫版で採用したから生まれた種族……で考えても腑に落ちますね。わっかんないです(滝汗
いつもコメントをくださる方が教えてくださった、中つ国wikiで虫と打ってキーワード検索をかけるも、これもそれらしい答えに辿り着けませんでした(もしくはわたしの情報収集能力不足か)。


コミカライズ版において、蟲人僧侶が描いたマッピングがマンガとして登場します。
ただし、

> 正方形は――少なくとも地下一階は――正方形のようだから、石で埋まっているわけでもなし。
(ダイ・カタナ上巻、位置No.2260より引用) 

とあるので、コミカライズ版のマップが正方形とは程遠い構造になっているのは、エリアエリアを描いたものなので正方形にはならないんだろうと解釈しました。
じゃないと整合性取れないですし……。


上巻を読んで一番の謎だと思ったのがフードを被った金髪の自称ファンの少女
精神に干渉できる力まであるようですし、只者じゃないのは明らかです。

じゃあ正体何なんだろうってなるんですけど皆目見当も付きません。
死の迷宮に潜む魔物が人間の姿に擬態してやってきた(惑わせに来た)……ってのが有力なのです

ところでこの少女は挿絵があるんですが、この挿絵のフードに描かれた紋章……どっかで見覚えがある気がするですよね。

覚知神の紋様じゃねこれ? って思いました。

そこで2020年3月23日現在、ガンガンONLINEのゴブリンスレイヤーのコミカライズ版44話が掲載されていて、ちょうどラノベ版5巻における令嬢剣士を救出する場面なので覚知神の紋様がどんなマークなのかわかるので比較をしました。

……全然一致しないですね
うーん……謎の少女の正体が気になります。




といった感じでダイ・カタナ上巻の感想記事を終えようと思います。

いやー先がどうなるか楽しみですね。
ゴブリンスレイヤーらしさは薄いものの、Wizardryが下地にあるダンジョン探索小説として見ると純粋に面白いのでわたしは大好きな部類ですね。


次のラノベ感想記事は、いよいよゴブリンスレイヤー11巻になります。
ただその前に前々からリクエストを受けていたことがありますので、そちらの記事(雑記扱いにします)を書いたあとに読もうと思います。