今回は現時点で最新刊のゴブリンスレイヤー12巻の感想記事をお送りします。

年が明けてから4巻以降連続して続けてきたゴブスレの感想記事もひとまず終わりを迎えます。
短い感想記事なら直ぐにアップできるのですが、基本的に長文感想記事になるのでどうしても時間がかかっちゃいますね……。

はい。いつも通りおことわりです。
当ブログの感想記事はネタバレだらけです
特に未読の方は記事をお読みの際はご注意ください。
特に今回はまだ書籍化していない部分(ダイ・カタナ)のお話も混じってます

あといつも以上に脱線しまくってます。
また、感想の体裁ですがメモ書きに近いかもです

ちなみにドラマCD版じゃなくていつも通りkindle版ですハイ。

GS12

ゴブリンスレイヤー 12(GA文庫) 
著:蝸牛 くも先生
イラスト:神奈月 昇先生
ゴブリンスレイヤー12 (GA文庫)
蝸牛 くも
SBクリエイティブ
2020-02-14



ゴブリンスレイヤー12巻は4巻から久々の短編集となります。
今回は序章で『説明』がありますが、連続したシナリオの一幕一幕がショートエピソードとして展開されます。

それぞれのエピソードは主な登場人物が異なるけど、シナリオは連続している
独立しているけど続いている、という不思議な構成です。

もっとも、ゴブリンスレイヤーのお話は4巻以外、1巻1巻が1つの季節のエピソードで構成されていますから、もっと広い目で見れば大きな連続したシナリオの一幕一幕、という見方もできます。

そこで今回はいつもと感想形式を変更します
1章1章、それぞれのエピソードを読み終えた時点で感想を書いていきますね
(※第1章を読み終えた時に思い付いたので、序章は第1章を読み終えてからの感想になります)




序章「冒険譚をはじめるよというお話」

いわゆるゲームマスターサイドのエピソード。

あれです。
TRPGで例えると長編シナリオを作ってメンバーを集めるって感じのお話です。

ゲームや小説、漫画など趣味や遊びで創作物を創ったことがある方は共感してくれると思うのですが、あれこれ必死になって完成したものってキラキラの宝石箱のように見えるんですよね。

遊んでもらいたい、楽しんでもらいたいって思うのは自明の理です。
少なくともわたしがそうですし。

この一大キャンペーン(シナリオ)をお披露目する流れは、例えるなら制作時間がとてもかかる創作物に通じたものがあります。長編の動画とか、長編の物語とか。

長編と短編は大きく異なります。
短編は直ぐに終わりが見えますが、長編は基本的に終わりが見えないです。
長編は始める前から「うへー」ってなっちゃうタイプの人もいます。
体力も精神力も胆力も必要になりますからね……。

この神々のやり取りは、元動画制作者、元同人ゲーム制作に携わってた者的に凄く懐かしい気持ちになりました。大変でしたけど、楽しかったですね……。




第1章『冒険の途中だが飛竜が出たお話』

11巻の流れを思い出すと中々感慨深い思いに駆られるエピソードでした。
このお話の登場人物はいわゆる新米コンビ(今は3人だけど)のお話。

白兎猟兵がパーティに加わったのは記憶に新しいです。
白兎猟兵はシリアスな展開でもほのぼのとした喋り方なのでほのぼのします。

軽口を言い合い、気を遣わない間柄でいられる……それはとても凄いことなのです。
(気を遣って)言いたいことも言えないこんな世の中じゃ……ですし。


このお話、何が良いかって、まずは新米戦士らの表記が進化(変化)したことです。

新米戦士は棍棒剣士に
見習い聖女は至高神の聖女に

……棍棒戦士じゃなくて棍棒剣士なんですか。
いや、棍棒戦士だと剣を使うキャラってわかりにくい……のかな。ややこしいですね(滝汗

至高神の聖女って呼び名はどことなく高級感を感じました。
なんだろう。イメージ主観で紫と黄色のカラーが似合いそうな(偏見


9巻の大冒険。
そして10巻の魔物の軍勢との戦い。

大きな経験を経て、新米、見習いの殻を破ったんですね……。
もっとも、10巻は春で12巻は恐らく秋なのでそれ相応に季節は巡っています。
(第1章時点では季節は書かれてません)

お話の途中で、女神官が青玉等級の審査中、もしくは合格後という旨の地の文がありました。
11巻と12巻は季節が違うとはいえ、月単位で見るとそんなに変わらないのかもしれませんね。


そういえば今まで流し見していたのですが、
11巻や12巻第1章で「畜生め!」というセリフでルビが『ガイギャックス』と書かれています。

英語力が低いわたしは、畜生を英語で言うとガイギャックスなのかなぁと思っていました。
しかしよくよく考えるとなんか変な気がします。

そこでGoogle翻訳をかけたら、『Damn it!』と返ってきました。
それでは『ガイギャックス』とは一体……?

調べたらすぐにヒットしました。
ゲイリー・ガイギャックス氏(Ernest Gary Gygax)

ゲイリー・ガイギャックス氏とは果たして何者なのか……?

ガイギャックス氏とは、D&Dの生みの親――つまりRPGの祖、と呼べる偉大な方です
そりゃあ至高神の聖女が「罰当たり!」って言っちゃうわけですよ。ヒエッ

ゲイリー・ガイギャックス(wikipediaの記事より)


3人パーティ、それも攻撃手が増えたことで棍棒戦士のパーティは地力が相当上がりました。

以前は至高神の聖女を守りながら戦う、という明確な弱点がありました。
至高神の聖女は呪文回数が1回しか無いので戦力として期待することも難しいです。
実際、負い目を感じていたことがこのお話で判明しますし。

しかし白兎猟兵が加わって3人パーティになったことで、弱点をを克服できました。
それと同時に、攻撃手を交代しながら戦うという長期戦が可能になりました。

正直なところ、ゴブリンスレイヤーさんや槍使い。
それに重戦士などは、戦力や戦闘経験値が高すぎてピンチに陥っても読んでいてヒヤヒヤし難いです。
戦力として『完成』しているのも理由にあると思います。

しかし棍棒戦士らは成長過程、未完成です。
だから棍棒戦士らの戦いは読んでいるとドキドキします。
女神官の活躍がワクワクするのも似たようなものだと思います。

あれですね。
泥臭い戦いって面白いんですよ。
いわゆるなろう系チートとは真逆になっちゃいますけど。
頑張ってる。必死になっている。努力している。ダメージを負いながら勝利する。
それらが面白い、って感じるタイプなのですよわたしは。

だからこのエピソードはゴブリンとの戦い、そしてワイバーンとの戦いは凄く面白かったです。


11巻でレッドドラゴンと戦った(そして逃走した)ゴブリンスレイヤーさんらに対し、ワイバーン(飛竜)と戦った(そして逃走した)棍棒戦士らという構図は何とも尊いものを感じました。

ゴブリンスレイヤーさんの教えや考えは他の冒険者たちに波及しているのがよくわかります。
特にこの棍棒戦士は、便利で強いからという理由だとしても棍棒を使い続けてますからね。
特に色濃くゴブリンスレイヤーさんの影響を受けた人物のひとりです。

自分らの戦力を全て確認し、限られたリソースを使って打開策を練っていく……それはもう、ゴブリンスレイヤーさんのスタイルといっても良いと思います。

こうやって後輩は先輩の後ろ姿を追いかけていくんですね……。
ワイバーンの対処方法も、どことなくゴブリンスレイヤーさんならこうするだろうっぽさがあって良かったです。


あと特筆すべきは、やはり挿絵ではないでしょうか。

無論、全裸だえっちぃ……と思いました。
ただそれだけでなく、兎人の身体的構造がわかる貴重な挿絵だと思います。
足の裏ってそうなっていたのか……って思いました。

兎でファンタジーといえば、やはりWizardryのプレイヤー的にヴォーパルバニーが浮かびます。
首こそ刎ねませんでしたが、ヴォーパルバニーの文字が出てきたのはとても嬉しかったです。
もっとも、首を刎ねるのは『クリティカル』なのである種正解だったり。




第2章『女の子だって冒険したいというお話』

銀等級女性冒険者を軸にして女神官の成長を描くエピソードだと思いました。

第1章でワイバーンを倒せず、足止めをして逃走にした新米コンビ。
難なく撃破する妖精弓手と女騎士が凄い構図です。

熟達した技術は魔法と大差ない~みたいなお話はよく聞きます。
お魚を捌くようにバッタンバッタンとワイバーン倒せるもんなんですね……。

このお話の主な登場人物は、女神官、妖精弓手、女騎士、魔女、そして受付嬢。
女神官が青玉等級に合格したのがこれで確定。
第1章から第2章にかけて、あまり日が経っていないと思われます。

第1章でゴブリンがワイバーンから逃げてきた、と思われる文章がありました。
そのワイバーンも何かから逃走してきたと思われる文章があります。

何かとは、たぶん逃走相手が第2章のボス、ペリュトン――ではないんでしょうね。
恐らく、ペリュトンはどちらかというと尖兵というか。
ちなみにエルミナージュシリーズでよく見たモンスターなので知識として知ってました。
姿もおおよそ同じですし。


途中、ロックイーターのお話が出てきて、少し「うん?」ってなりました。
よくよく思い出すと、確かロックイーター戦後、負傷者の治療などに奔走していましたっけね。

11巻以降、イヤーワンやダイ・カタナが前提にしたお話が増えてきているなぁと思いました。
ただ11巻の蟲人僧侶のようなタイプならいざしらず、隻眼の女将軍やこのロックイーターのエピソードの出し方はもやっとした気持ちが残りました。
読んでいない場合、「なにそれ???」ってなっちゃうのが目に見えるので……。


ペリュトンの正体は割と早い段階で予想できました。
ファンタジー作品だと割とポピュラーな部類だと思います。

問題はそれをどう看破し、どう倒すか。
ネタがポピュラーなものでも、出し方・調理方法次第で陳腐にも新奇にもなりますし。

女騎士が脳筋スタイルか《奇跡》を使って聖騎士らしさを見せて倒すと思っていました。
割と女騎士が至高神の《奇跡》を使える設定忘れそうになりますね……。

それだけに女騎士が対峙すると思ったら、女神官が対峙して、何すんだろと思ったらコレですよ。
第2章で特に面白かったのは、このペリュトン戦における女神官の立ち回りです。
ほえー……ってなりましたよホント。

遊びだからこそ真剣であり、真剣だからこそ矜持があり、矜持だからこそ反故にできない
四方世界という膨大なゲーム盤の世界だからこそ、『ルール』から逃れることはできない
この世界におけるリドルってそういう力を持つのか……って思わず唸りました。

よくよく思い出すと、頭脳戦そのものは9巻で女神官がサスカッチ戦で行っています。
サスカッチがルールを反故にせず、女神官が勝てた説得性の底上げになっていると思いました。

つまり今後も知能が高く人間の言語を話せる相手と戦い、相手が相応の精神性を伴っていれば、リドル対決に持ち込んで打ち負かすことができるのではって思いました。

リドルのやり取りそのものは難易度が低めで、こういう系の『クイズ』はどこかしらで聞いたことがあるぞって方は多分多いんだろうなって思います。
それだけにリドルとして出す出し方が非常に秀逸で、空気感もあって最高ですね。

アレですね。
例えるなら幽遊白書における蔵馬VS海藤戦を思い出しました。
「まいった」は最初意味がわからず、3回くらいページを読み直してやっとわかりました。


もうひとつの大きな収穫が女騎士のバックボーン周り。
豪快な性格をしている女騎士ですが、生い立ちなどって今まであんまし語られたことが無かったです(ですよね?)。

四方世界ではよくあること……なのかなと思いつつ、『女神官に』話すのは今後の伏線にもなっていると思いました


---ネタバレ開始---

何のことだって言うと、実はガンガンONLINEでダイ・カタナのノベル版の最新話を読んで、すんごい爆弾が投下されていたんですよね。

そもそも女神官って、

8巻:王妹は胸の大きさ以外はソックリさん
イヤーワン1巻:女神官はイヤーワンの5年前に修道院に捨て子として放置されていた

って事実が明らかになっています。
これだけだと王妹と容姿がソックリなのはただの偶然で片づけても良かったのですが、ダイ・カタナで『双子は忌み子扱いされる』って新たな設定が出てきたお陰で片づけられなくなりました。

つまり『元王族でお姫様の女騎士』が、『現国王の妹の双子の女神官』に諭しているって構図になるんですね。うわー……ってなっちゃいますよ。

もっとも、女神官が王妹の双子なのは九分九厘確定だとしても、それが明かされることは恐らく無いと思います。何故なら忌み子の設定が出てきたことにより、王族としての価値を女神官は持っていないと明らかになったも同然ですから。
もし価値があるなら捨て子にしないで自分らの目の届くところに飛ばすと思いますし。

どちらかというと、王妹が今後何かの騒動に巻き込まれた際に王妹の替え玉・身代わりとして女神官が活躍する~って可能性のほうが高いと思います。

女神官と女騎士の繋がりって魔女ほど結ばれていなかったと思うんですね。
それが今回のエピソードが出てきたことにより、女騎士の在り方が女神官に継がれていく……そんな気すらします。性格は豪胆で勇猛な女騎士に対し、謙虚で温和な女神官ですけど、もうその兆しがあるんですよね。『勇気』っていう力に変換されて。

---ネタバレ終わり---


そういえば話は変わりますが、ペリュトンが

> ────畜生めが!
(12巻、位置No.1222-1223より引用)

と女神官を忌々しく思うシーンがあります。
ここの『畜生めが!』 ってルビが振られていて、『アーネソン』と書かれています。

第1章でガイギャックスのくだりを書きましたが、もしかするとこのアーネソンも何か著名な人物の名前から来ているんじゃないかと思って調べました。

……直ぐにヒットしました。
デイヴ・アーネソン氏(David Lance Arneson)

ゲイリー・ガイギャックス氏と同じくD&Dのゲームデザイナーさんじゃないですか! ヒエッ

デイヴ・アーネソン(wikipediaの記事より)




間章「妹からの預かりもののお話」

鉱人道士と蜥蜴僧侶が半森人の軽戦士・少年斥候・圃人の少女巫術師の3人のお世話をするエピソード……って書くと語弊がありますが、今後の大きなフラグになってそうなお話だと思いました。

半森人の軽戦士・少年斥候・圃人の少女巫術師の3人って何度も登場しているんですけど、なんていうか新米コンビのような目立った活躍というよりはほんわかポジションって感じであんましキャラを掴めていなかったりします。こういう時にwikipediaやpixiv大百科って便利ですね。


ところで少しだけ気になったことがありました。
巻物のラベルに書かれていたのが『飛竜の止まり岩』でしたが、これも何か元ネタがあるのかなと思って検索をかけてみました。

正解っぽそうなとある文章をとあるところで見かけました。
そこで真偽を確かめるべく、『XXX(伏字) 飛竜の止まり岩』で検索してもそれっぽいのがヒットせず。うーん……こういう時、どう検索すれば良いんでしょ……。




第3章『仕掛人、走る』

10巻から登場した密偵たちがメインのエピソード。
いわゆるシティーアドベンチャーですね。

ゴブリンスレイヤーさんたちを光と見立てるならば、まさしくこちらは闇のお話。
闇というよりは混沌に近いかも。Lowに対するChaosな感じ。
地の文も含めた空気感が異なるので良い刺激になっていると思いました。


パーティ内のやり取りは正直なところゴブリンスレイヤーさんたちよりも好きです。
どの辺がっていうと、ゴブリンスレイヤーさんたちはお行儀が良すぎるのです。

ゴブリンに対する怨嗟は変わらずとも、他の部分はすっかり変わってしまいました。
その上でパーティの誰も彼もがダーティさに足を踏み入れないので綺麗すぎるんですよね。

良く言えば安定し、悪く言えば伸びしろが無いのです。
戦闘方面という意味ではなく、会話運びという意味で。

そういう意味で第2章の女性のみパーティや、4巻の男性のみパーティはいつもと違う運びなので余計に面白く感じるんですね。
10巻以上続いているんですし、新しい風が欲しくなってしまうのは贅沢な悩みなのでしょうか?


TRPGは動画で楽しむ程度でしか触れる機会のないわたしですが、ちらほら知っているTRPG用語などが出てきて思わず2828しました。
例えば期待値と書いてルビが『7』なのは、2回ダイスを振った2Dの期待値が7からですね。


そういえばこの密偵らが登場してから度々ウィズボールって単語が登場します。
多分野球のことを差しているんだろうなってのは割と想像できます。
じゃあどうして野球のことをウィズボールって呼ぶのかな? となるわけです。

調べました。

Wizardry + 野球 + カードゲーム = ウィズボール

ほえー……全然知らなかったです。
リンクは載せませんがtogetterでざっくりとしたまとめもありました。
悉くがパワーワードの連鎖で何言ってるんですか(絶句 な感じになるので面白かったです。

ウィズボール(wikipediaの記事)


>「だって善とか悪とか、それを決めるのは神々でなくて私たちだもの」
(12巻、位置No.2010-2011より引用)

第3章で一番印象に残ったセリフです。
言われてみればそうなんですよね。
誰も彼もが善にせよ中立にせよ悪にせよ、それを決めるのは登場人物なんですよね。
自称であれ他称であれ、決めるのは神さまじゃないんですね。

そりゃあ神に仕える者であっても悪さをすることはできるってもんです。
神に仕える=善性である、という図式は勝手に結び付けちゃうんですけど、神に仕えているから良い人である、なんて言い切れる訳がないんですね。


『おクスリ』の横流し、トラブルが結局のところこのお話の全てです。

黒幕さんは誰なのかは直ぐに予想できました。
まぁこの状況ですし、犯人はそりゃひとりしか考えられないですよね。不可視のナニカがいたとかになると前提が総崩れを起こしちゃいますけど。

ただこのお話が四方世界を創った神々の一大キャンペーンのシナリオのひとつだと考えると、全体の流れに対して、どう干渉してくるんだろうって部分は想像できませんでした。


そういえば水の街の事件をゴブリンスレイヤーさんたちが解決しましたが、水の街の下水道にはこういうのもいるのかーってなったのが大きい収穫……かな?

黒幕さんはおもっきし地雷を踏み抜いてましたね。
踏み抜いていなかったとしても結末は変わらなかったでしょうけど……。


そういえばファンタジー作品で推理系って中々珍しいのです。
今でこそロード・エルメロイII世の事件簿や虚構推理でファンタジー+推理スタイルの作品って増えてきたとわたしは思ってます。
そんなわたしですが、やはり読んでて面白かったなぁって浮かぶファンタジー+推理小説な作品がひとつあります。

妖精竜の花―モンスター・コレクション短編集 (富士見ファンタジア文庫)に収録されてるエピソード、『魔王と踊れ』。

何年前の小説だよ!? と思うと中々頭が痛いです。
ちなみにわたしは昔モンコレ嗜んでました。ドラゴンJrは毎月買ってましたね……。

舞台もトリックも短いながらもピリリと辛くてまとまって良かったです。
ファンタジーだからこそ成立し、ファンタジーであってもちゃんと推理小説してましたね。

なお、最近注目しているファンタジー+推理小説は異世界の名探偵です。
こちらは小説家になろうから書籍化された作品です。
本格+フェアな作品とのことなので読むのが楽しみです(すぐではないです)。




第4章『冬支度を始めるお話』

牛飼娘を中心に据えた日常のエピソード。
すんごく癒されました。


お話は終始ほのぼのとしていたのですが、どちらかというと11巻のクーデターの続報があったのがとても嬉しかったです。

さすがに国を揺るがす事態ですし、11巻の段階では反撃開始だーってところで終わったので、ひとつの季節をもってしても終結には至らなかったようです。
しかし戦争は落ち着きそうと語られていることから、宰相の暗躍は何とかお姫様陣が食い止めに成功しそうな兆しが見えました。

11巻の記事のコメント欄でいつもコメントをくださる方が、この一連の出来事はプリンス・オブ・ペルシャスターウォーズを混ぜたような内容になっていると教えてくださいました。
たぶん12巻で語られた進行具合もそれになぞらえて進んでいるんだろうなぁと思いました。

……スターウォーズは小中学校の時にメインテーマをリコーダーで吹いたくらいしかっていう。
シリーズのお話をネットなどで見かける機会は多けれど、映画を観たことは一度も無いのです。

そういえばスターウォーズの内容をなぞらえたゲームがSteamでリリースされてるんですよね。
知り合いの人の配信でそのゲームを少し観ていたのですけど、イマドキのゲームってすんごいリアルなんですね……もう実写じゃん! って思いました。

STAR WARS ジェダイ:フォールン・オーダー™


話を変えます。
このエピソード、何より印象に残ったのが牛飼娘の挿絵の破壊力
表紙絵もそうですけど、肉感が暴力的だーって思いました。

あと3巻、7巻の表紙絵に比べてかなり胸がおっきくなったんじゃって思いました。
実際作中でも身体が成長した節の描写がありますし、いやもう凄いですね。


あと11巻の続きになっているように、ラクダが再登場したのは嬉しかったです。
ラクダってわたしは動物園でしか見たことが無いのですが、普通の牧場でもちゃんと環境を整えれば飼えるものなんですね。

調べたところ、寿命が長いらしく、備蓄として飼養されるんだそうで……30年も生きるとは。
なお、Googleで『ラクダ 寿命』で検索すると40年って出ますね……。
(牛は18~22年。豚は15~20年。羊は10~12年。馬は25~30年)

ラクダ(wikipediaの記事より)


レッドドラゴンの鱗は大切にされているのも良かったです。
てっきり巾着袋の中に大切に保管されてると思ったらネックレスになったとは……。
結び方がオシャレで、ファッションとして良いなぁって思っちゃいました。

竜の鱗って大抵何かしら特殊効果を秘めている、もしくは貴重な材料になる、と思ってます。
たぶん今後牛飼娘が窮地に陥った時のキーアイテムになるんだろうなぁって予想します。


そういえば監督官がカカオを「神の実」って呼びましたが、多分カカオの名前の由来何だろうなーと思ったらギリシャ語の学名が『神の食べ物』だそうでへぇーってなりました。

カカオと言えば獣人女給は出番が少な目なんですけど、登場すると大抵目立っていますね。
ココアで酔っぱらったっぽいですけど、要はネコにチョコをあげた時と同じような感じだったんでしょうね。

ネコの場合、食べ過ぎると死に至るとのこと。
獣人女給の場合、そこまでは至らないけど興奮状態になったーってことなんでしょうね。

>「結構、私たちと味覚って違うみたいなんだよねー」
(12巻、位置No.2669-2670より引用) 

ベース元の獣のほうに食生活・食べ物飲み物に適性が傾いているようですね。




間章「王様たちの会議のお話」

国王の会議のエピソード。


読んでいて思い出したのですけど、ダイ・カタナで国王って6人のパーティ組んでましたよね。

金剛石の騎士(国王)
赤毛の僧侶
獣人の戦士
銀鎧の剣士
巨漢の魔術師
老隠者
影の薄い小柄な銀髪の娘

そしてダイ・カタナのベース元、ユース・アンド・アッシュ・サイドバイサイドジョジョ第三部の承太郎のパーティがベースだとすると、

金剛石の騎士(国王)→承太郎
赤毛の僧侶→花京院
獣人の戦士→イギー
銀鎧の剣士→ポルナレフ
巨漢の魔術師→アブドゥル
老隠者→ジョセフ
影の薄い小柄な銀髪の娘→???

綺麗に6人埋まりましたね。
そして冒険に行く6人とは別にいる銀髪の娘って誰だ? ってなるわけです。
まさか一時期同行したアン(第三部のアニメで名前が判明)なのか? って当てはめたくなりますが、アンは黒髪なので違いますね。


さて。
今回登場したのは赤毛の枢機卿と銀髪の侍女。
赤毛の枢機卿はもうわかります。花京院ベースのキャラなんでしょうね。
口調も脳内再生余裕できちゃいます。

ジョジョ第三部だと花京院は亡くなりますが、こっちでは存命です。
8巻を少し読み直してみると、

> 老いた大臣、赤毛の枢機卿、褐色肌人の宮廷魔術師、銀甲冑の近衛騎士、金等級の冒険者。
(8巻、位置No.2060-2061より引用)

> 黒い毛をたっぷりと蓄え、首から金の認識票を下げた男は──この場ただ一人の獣人だ。
> 犬様の顔を不機嫌そうに歪めながら、彼は円卓に置かれた茶菓子を無遠慮に頰張った。
(8巻、位置No.2083-2085より引用) 

とありました。
それぞれ当てはめてみると、

赤毛の僧侶→赤毛の枢機卿
獣人の戦士→犬顔の獣人
銀鎧の剣士→銀甲冑の近衛騎士
巨漢の魔術師→褐色肌人の宮廷魔術師
老隠者→老いた大臣
影の薄い小柄な銀髪の娘→銀髪の侍女

だと思われます。
そしてこれを調べるために8巻を読み直してわかりました。

犬顔の獣人(ダイ・カタナにおける獣人の剣士)。
元になってるキャラ、イギーの他に第三部で敵だったホル・ホース混じってますねこれ
喋り方がまんまホル・ホースでビックリしました。

どうしてダイ・カタナのベース元、ユース・アンド・アッシュ・サイドバイサイドで承太郎のパーティにしれっとホル・ホース混じってるんだって首を傾げていたんですけど、下の記事を読むと腑に落ちました。荒木先生ホル・ホースを仲間キャラにするか迷ってらっしゃったのですね……。

ホル・ホース(ピクシブ百科事典の記事より)


脱線し過ぎました。感想に戻ります。

銀髪の侍女ですが、読んでいて弧電の術師に口調が似ているなぁと思いました。
てっきり本人かと思ったのですが、髪の色が違うだけではなく、胸の大きさもかなり異なるようなので別人……どうしてでしょうね。

でもカードゲーム関連の単語がちらほら出てきましたし、無関係とも思いたくないんですよね。
……姉妹とか?


第3章のお話は大きなフラグだったようです
第3章で地図のお話が出てきましたけど、こういう前フリだったとは……。

外からではなく、内側から暗躍が始まっているようで。
一連のお話が大きなキャンペーンの一幕だとすると、今回の敵勢力は相当大きいようです。
勇者御一行も登場しましたし、いよいよクライマックスに突入しようとしているんだなー感が大きかったです。


>「彼奴らのイカサマに付き合ってやる義理はあるまい。辺境の女傑から届いたものは見たか?」 >「ええ、あの巻物ですね」
>「こうも都合よく手に入るとは思わなかったね」
(12巻、位置No.2736-2738より引用) 

魔女が作って(描いて)くれたんだな、と思いました。




第5章『只人の戦士の男で何の問題があるのかというお話』

廃都の地下に侵入するエピソード。
このお話に登場するのはゴブリンスレイヤーさん、槍使い、重剣士、少年魔術師、圃人剣士。

一言で言うと、凄く満足しました。物凄く面白かったです。


てっきり少年魔術師と圃人剣士のペアで何かをするお話だと思ったらメインは前者3人でした。
それでもこの2人が再登場したのはとても嬉しかったです。

お師匠様に鍛えられてか、少年魔術師は幾分丸くなりましたね……涙がちょちょ切れそうです。
圃人剣士は癒し。圃人剣士は元気可愛い。

そういえば圃人ってレギンスの一種……トレンカって言うんでしたっけ?
足の踵まで覆うレギンスを着用していますけど、靴履かないのかなーと思ったらそれ相応の理由がありました。うん。矜持やプライドは大切ですね。

このお話は少年魔術師、圃人剣士がメインの前半と、ゴブリンスレイヤーさん、槍使い、重剣士がメインの後半に分かれています。

今回何が嬉しかったって少年魔術師の心の成長と、事実上、6巻で少年魔術師が行った悪手が決して間違いでは無かったと改めて認められたのがとても良かったです。

> 唯一立ち止まって口を開いたのは、ゴブリンスレイヤーだけだった。
>「竜退治は、できそうか?」
> 静かな問いかけだった。
> 少年は、渋々といった様子で頷いた。
>「…… まだ、無理だ」
>「そうか」
> ゴブリンスレイヤーもまた頷いた。そして何を言うべきか、一瞬考え込んだようだった。
>「俺もだ」
>「……ふん」
>「励めよ」
>「……おう」
(12巻、位置No.3041-3046より引用)

不覚にも泣きそうになりました。
どうしてだろ……よくわかんないんですけどね。
6巻の別れから、あぁ2人とも成長したんだな……って思いました。


冒険者が冒険者であるために、効率性だけを求めたらダメだって説く流れはとても良かったです。
そうなんですよ……友達にせよ、損得勘定で考えると何もかも駒にしか見ていないんですよ。
損得勘定だけで動くなら、そこに心は無いんですよね。
心があるからこそ非効率に身を任せ、心があるからこそ非効率を楽しむことができるんですよ。
それが人間ってもんでしょ? わたしはそう思うのです。

だから冒険者が冒険者であるために。そして友達は効率で選ぶと死ぬ、という流れを読んだだけでも12巻を読んで良かった……と心の底から思いました。


ゴブリンスレイヤーさん、槍使い、重剣士の3人パートは4巻などでこの絡みでハズレなしと思っていましたが今回も想像を遥かに越える面白さでした。
HFM、HFM、HFMはズルいです。これ笑うなってほうが無理あるでしょ……。

まず登場シーンが衝撃的でしたね。
てっきりアンデッドが出てきたのかと思ったらこの3人ですよ……たまげました。
ペストとか病気とかならないの!? と思ったら水中呼吸の指輪を着けているから大丈夫と。
……水中呼吸の指輪、つくづくチートだなぁと思っちゃいます。

銀等級だから頼りになるのではなく、冒険者だから頼りになる。
そういった感じで槍使いと重剣士は常に余裕と遊びがあるので読んでいてとても楽しいです。

槍使いがツッコミポジションと化しているのはご愛敬。
受付嬢は槍使いのことを嫌ってはいないもののちょっと引いていますけど、そりゃあ槍使いって他の女の人(主に魔女)からモテるわ……ってなりますよ。


この3人のとても良いところは、不足分をマジックアイテム(装備品やアイテム)で補うってところです。ひとりで自己完結できちゃうってのが何とも頼もしいです。
今回特に活躍したのは槍使いではないでしょうか。この3人の中で唯一真言呪文も使えますし、マジックアイテムを使ってスカウトに近いことまでやってのけてますし。

重剣士も凄いですね……多分ベースになっている元ネタは違うと思うんですけど、『耐える』ってくだりを読んでヴァルキリープロファイルのスキルのひとつ、ガッツを思い出しました。
確かにRPGにおいて、高耐久でダメージを与えても与えても死なないってそれだけで凄く恐怖なんですよね。

いつ終わるんだ?
あと何回攻撃すればいいんだ?

といった具合に描いていたプランが崩れ、霧の中を歩いているような気持ちになりますし。


爆発したおっちゃんに合掌。
もうひとりのダークエルフの女性といえば、銀髪褐色で胸が大きくて艶やかなイメージがありますね……どうしてなんだろ。ちなみに、わたしが最初に見たダークエルフって多分モンコレですね。
ダークエルフのお姉ちゃんの顛末のくだり、なんか元ネタあるんだろうなぁと思いつつわかんなかったです。


こういうシチュこそゴブリンと戦うことになるんでしょーと思ったらゴブリン出てこなくて肩透かしでした。結局のところ、第5章時点で今回ゴブリンと戦ったのって第1章しか無いのでゴブリン中毒(?)の人にはとても物足りない内容なんだろうなぁと思いました。

戦闘シーンは多種多彩なモンスター、シチュエーションがあるので凄く面白いんですけどね。
『ゴブリンスレイヤー』である必然性を問われると弱いんじゃないかなーって思うのです。わたしはこれはこれで面白いですし、良いと思うんですけどね。


巨大蜘蛛との戦い。
やはり火を点けようとするのは様式美よね、とうんうん唸りました。
ただ状況が悪くてできなかったのは少しだけ残念でした。
巨大な蜘蛛なのでてっきりアラクネかなーと思ったらジャイアントスパイダーだったのもアラクネ割と好きなモンスターなのでそういう意味でも寂しい気持ちになりました。


大目玉(ビ●ルダー)との戦い。
あれ? 2巻で戦ったモンスターじゃっ……と思ったら同一モンスターでした。
というか喋れたんですね……それとも2巻の同種モンスターは何か前提が違うのかしら。

パーティが違えば採る戦略も違うってことで非常に読み応えがありました。
決して無傷で倒せる相手というわけではなく、重剣士がどんどん重症化していくのは肝が冷えました。当の本人はまだまだ余裕ありそうでしたけど……。

また粉塵爆発起こすのかなと思ったらそうじゃなかったです。
そして何よりビックリしたのが大目玉が呼びだした別のモンスター。
このモンスターの使う武器、次のように描写されています。

> 主の命令により、混沌の尖兵はその手に握った異形の刃を構えた。
> 鋸状の刃が連なったその剣は、途端に異様に甲高い唸り声を轟かせ始めた。
> 刃が回る。唸る。古の名工の手による魔剣に他ならぬ。敵の肉を撹拌する──恐るべき剣。
> かの《死の迷宮》にてその名を知らしめた武器を前に、槍使いは笑い飛ばすように言い放つ。
(12巻、位置No.3496-3500より引用) 

最初、チェーンソーなのかな? って思ったんですよ。
でも死の迷宮の名前が出てしまった以上、何の武器なのか直ぐにわかりました。
四方世界にカシナートの剣って存在するんだ……って絶句に近い驚愕に襲われました。

なお、このあとにカシナートの単語が出てくるので「えっ!? 名前隠さなくていいの!?」と別の意味でビックリしたのはご愛敬
ちなみにカシナートの剣とはクイジナート社(Cuisinart)のハンドミキサーがモチーフです。

かくいうわたしもそうだったのですが、Wizardryって硬派なイメージの人が多いと思うのですが、その実割と緩かったりギャグに傾倒していたりします。
ワードナ―の営業時間辺り特に有名……かな?


カシナートの剣はかくいうわたし、少し縁があるものだったりします。

むかし、Wizardryの動画をアップしていた時代に有志の方が描いてくださったんですよね。
そう……カシナートの剣を。
設定付きですんごいのいただきましたからね……懐かしい思い出です。

もう相当な月日が経過して、その方は音沙汰が無くて、元々病床に伏せられていると伺っていたのですが……。今現在、どうしているのか訊くに訊けず、黙し、そして祈ることしかできません。

出会いがあれば別れがあるのが人生だと思っています。
良いことだけでは無いんですよね。辛いことだって多いのです。
できるのであれば、苦しみや悲しみや憎しみではなく、喜びや笑いを伴ったまま、希望のまま別れたいものです……。


四方世界はTRPGやWizardryなどをごちゃ混ぜにした世界観だなと何度も思いました。
やはりこの世界でもパラメータを成長できるアイテムって存在するんだな、と世界観の掘り下げがあって嬉しかったです。
そして宝箱のくだりでどうしても成長すればするほど、金銀財宝装備の数々を見てもあまり嬉しい気持ちにならないくだりも完全同意しました。

ハックアンドスラッシュの宿命とも言えますが、最も楽しいのは前半の成長過程なんですよね。
後半になればなるほど、レア中のレアアイテムじゃないと琴線が惹かれないっていう。

だって想像してみてください。
どんどん珍しい遠のいていきますからね。
頻繁にレアアイテムが出るということは、レアアイテムが珍しいものではなくなるという証左ですし。

だから宝箱の中のものを全部取るのではなく、未来にココを訪れた者たちに対して残してあげる、という行為に感動しました。ゲームだと所持数制限に引っかからない限り、他プレイヤーは基本的にNPCか出てこないので全部奪う以外の選択肢ってあんまし無いですからね。
『冒険』に対する『報酬』を残す行為はとても尊いものだと思いました。



第6章『勇者ちゃん対死人の王』

勇者サイドのエピソード。

今まで勇者の活躍って決定打を与えるって一幕が殆どだったと思います。
つまり苦戦せずに倒す直前のシーンというか。

でも今回は違いました。勇者が勇者たる矜持。
勇者であっても傷つき、そして肉迫した戦いになるというか。

……剣聖の持ってる剣、ダイ・カタナの『君』が持っていた刀っぽそうですね。
なんで剣聖が持ってるんだろ……ゴブスレ本編で回収されるのは厳しそうな気がするので、ダイ・カタナで回収される日が来るのを強く待ってます。


そしてなんといっても古今東西色んな作品ネタのオンパレードですね……。
Wizardry、MTG、F.E.A.R.製TRPG(わたし的にメジャーマイナーといえばアリアンロッド)。
Civilization、それにドラゴンクエストネタまで出てきたのは驚きました。
凍てつく波動ってまんまですし(滝汗

対抗呪文と書いてカウンタースペルって読むのは2828しました。
(動画などでも全然視聴しないので)D&D辺りもいっぱいあるんだろうなぁと思いつつ。

あと孤電の術士の凄さが再認識されたというか。
孤電の術士の場合、そもそも灯の素質がありましたし、今回の黒幕とそもそもステージが全然違うというか。
……成し遂げた孤電の術士って今何してるんでしょうね。
元ネタのMTGに則って、別の次元(界)の世界(ゲーム盤の世界)に行ったのかしら……。


勇者御一行が戦いに行く前にバフ(薬漬け)になる展開。
それぞれのマジックアイテム、元ネタわかりそうでわからないのが多かったです。
FF5の薬師の調合で作れる薬なのかなぁと思ったのですが全く自信が無いです。

なお、多数並んだアイテムのうち、唯一わかったのが森人の焼き菓子(レンバス)。
もっとも、コメント欄にて教えてもらったからですが……。

最後に出てきた粉末の調味料はたぶん万能調味料のことなんだと思います。
加えて香辛料とありましたので、現実に照らし合わせるとマキシマムって調味料が近いのかなぁと思ったり。
これとは別に頭の中で万能調味料と言えばこれだーってのが1つあったハズなんですがど忘れしましたorz


> 二人の、恐らく四方世界でも最上位にあるだろう術者の視線が激しくぶつかりあった。
> 魔術師の戦いとは言葉の戦いであり、つまりはこれはもはや呪文の応酬の始まりでもある。
> 遥か古の魔術師たちなれば、恐るべき呪文の刻まれた札を広げた事だろう。
> だが賢者も、この死人占い師も、未だその領域には至っていない。
(12巻、位置No.3805-3809より引用)

これまんまMTGのことですね。

MTGって元々プレイヤーをプレインズウォーカーと見立ててバトルをするって設定のカードゲームだったんですけど、今から13年くらい……だったかな? ローウィンって拡張セットからプレインズウォーカーが新たな種類のカードとして生まれたことで、多分プレイヤーがプレインズウォーカーだって設定忘れてる人って結構多そう……。
ちなみにプレインズウォーカーのカードはクリーチャーと根幹が違ってまして、プレイヤーが召喚する下僕ではなく、対等な存在として扱います。

孤電の術士がプレインズウォーカーに『なりました』が、これは後者ってことですね。


……この記事を書くために各章何度か読み直しながら書いているんですが、今回のボス、元ネタ何なんだろって思い考えました。

凄く引っかかった一文があるんですね

> とっさに死人の王はその杖に力場の刃を作り出し、剣聖へと次々に繰り出した。
(12巻、位置No.3907-3908より引用)

すんごい見覚え有るんですよ。
こういう杖を武器として使うってシチュエーション。

まさかなーと思いながらこの杖の構造を調べてみると、

> 宝玉煌めく杖を携え、夜の闇をそのまま衣にしたかのような外套を纏った、魔術師。
(12巻、位置No.3783-3784より引用)

ヒットですね。
この杖、ぶっちゃけ光魔の杖でしょ!?

夜の闇をそのまま衣に~って、
これ暗黒闘気を闇の衣として身に纏っているってところからでしょ(滝汗

つまり、今回のラスボス、死者の王の元ネタは多分複数あるんでしょうね。
そのひとつは恐らく、ドラゴンクエスト ダイの大冒険に出てくる大魔王バーン(お爺ちゃん)
大魔王バーンはアンデッドじゃないのでアンデッドの部分は別の元ネタがあるんでしょう。
夜の闇の~は恐らくミストバーンの設定も一部組み合わされているんだと思います
元ネタに忠実過ぎると殺せない(常時アストロンが掛かっているようなものなので)ので肉体のベースは大魔王バーンで一部ミストバーンの設定が合わさっているって具合で。

さらに、

>「来訪は予期していたが、私の予想より二十ばかり早い」
(12巻、位置No.3788より引用)

というのがダイの大冒険から来ていると仮定すると、恐らくハドラーも元ネタのひとつとして混じっているのだと思われます
こうなると第1章~第2章のワイバーンは超竜軍団がリンガイア王国を攻めたお話が元ネタになっているのかなぁとぼんやりと予想できます。滅んでないですが。

>「別に世界を滅ぼそうなどとは考えておらぬよ、私は」
>「盤をひっくり返そうとしている癖に」
(12巻、位置No.3793-3794より引用)

大魔王バーンの目的ってなんだったっけって、魔界に太陽の光を降り注ぐために地上を滅ぼそうとしていたんですよね。うん、上のやり取りとも元ネタ的に一致しますね(汗

こうなると今回のラスボス、対戦相手が勇者御一行だったのはなんともアツいシチュエーションだなぁってなっちゃいます。アバンの使徒VS大魔王バーン戦ですもの。

勇者はダイ。
賢者はポップ。
剣聖はヒュンケルと見立てられるので。
もう年月経ち過ぎて忘れたんですが、マァムは途中退場だったっけ……うーん。


……あれですね。
今回12巻、ファンタジー作品のみならず、元ネタが多種多様バーゲンセール状態なので調べれば調べるほど2828できるんだろうなって思います。
第5章だったかな? で現場ネコネタまで出てきたのは吹きましたね……。




終章「小鬼退治の冒険を始めるよというお話」

エピローグ。
『お片付け』といったところでしょうか。
変わらない日常でほんわかしました。

大々的な冒険のあとはほんわかする終わり方になって欲しいって願いですね。
『俺たちの戦いはこれからだ!』な終わり方も嫌いでは無いですが、それが長編小説の途中であるならば、次の巻が刊行されるまで待たされる身にもなって欲しいってつくづく思うものです。


第5章のダークエルフ、しれっと辺境の街に来たっぽいですね。
再登場するかはわかんないですけど……。

そういえばおしろいを塗ったダークエルフといえば、11巻にも登場しましたっけね。
……まさか第5章のダークエルフって11巻に登場したダークエルフなんでしょうか?(滝汗
となると爆発したおっちゃんも11巻に登場したキャラ?
それとも水の街のクスリの流通に関係ある人?

何回か読み直さないと推理できなさそうです。
さ、さすがにそこまでするつもりは無いです。元ネタ探しブログでも無いので


それにしてもゴブリンスレイヤーさんって以前よりもとても感情豊かになったんだなぁと思いました。笑う描写増えましたよね。
声をあげて笑うんじゃなくて薄く笑うような感じですけど。

阿吽の呼吸よろしく、牛飼娘の世話女房っぷりに拍車がかかり、いつまでも幸せで過ごして欲しいなぁと思うばかりです。



といった感じでゴブリンスレイヤー12巻の感想記事を終えようと思います。
んまー元ネタありきの描写のオンパレードで元ネタに詳しい人が見れば見るほど捧腹絶倒できる素晴らしい巻だと思いました。

反面、ゴブリンの描写がかなり低かったので、ゴブリンの暗躍、ゴブリンの暴力、ゴブリンとの激闘が見たかったーって人にはとても物足りない巻になっているとも思います。

あと読んでいて結局わからなかった(読解力不足orz)こともいくつかあります。
例えばどうして敵の本拠地の位置が正確にわかったのか
……読み直せばわかるのかしら。
ふんわりとイメージはできるんですけど、確証も何も無いのでただの予想止まりになっちゃうっていう。王妹に神託がくだったって考えるのがベターなのかな……。


次は恐らく冬が舞台。
3度目(1巻は冬もカウントに入ると思うので実質4度目)の冬。
ゴブリンスレイヤーさんたちはどんな冒険をするのか非常に楽しみですね。